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再送:震災で円需要の高まり意識され円高進む、米FOMCも注目=今週の外為市場
2011年3月13日 / 10:30 / 7年後

再送:震災で円需要の高まり意識され円高進む、米FOMCも注目=今週の外為市場

 [東京 13日 ロイター] 今週の外国為替市場は、大震災による円需要拡大を見込んだ円高が進みそうだ。政府・日銀が景気下支え策を打ち出せば円安材料になるが、日本勢による手元資金確保の動きを意識した円買いの方が優勢になるとみられている。市場参加者は米連邦公開市場委員会(FOMC)にも注目しており、声明文の内容が緩和政策変更を示唆するものになれば、ドル/円には支援材料となる。

 想定レンジはドル/円が80.80─82.30円、ユーロ/ドルが1.37─1.41ドル。

 <80円接近なら介入観測が浮上>

 地震発生直後の外為市場は円売りで反応し、ドル/円は83円前半まで上昇したものの、その後は急激に円が買い戻された。補償の支払いに備える日本の保険会社や、リスクを嫌い現金で円を保有したい日本の投資家が外国資産を売却し、資金を国内に還流させるリパトリエーションが起きるとの観測が台頭した。米著名投資家のデニス・ガートマン氏は、数日中、あるいは数週間以内に1ドル=75円まで上昇する可能性があるとの見方を示した。

 「実際にまだリパトリのフローは見えておらず、あくまでうわさ先行だが、やはり円は高くなるだろう。日経平均は下落するだろうから、含み益が減って外貨建て資産を処分する機関投資家も出てくる」(みずほコーポレート銀行マーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏)との声が聞かれた。

 一方、地震で腰折れ懸念が出かねない景気を下支えしようと、政府が補正予算を組んだり、日銀が流動性の供給を拡大すれば、円安要因として作用する。日銀は14、15日に予定していた政策決定会合を14日のみに短縮して開催する。「被災地区の復興と日本経済全体の浮揚を企図して、新たな政策を打ち出してくる可能性が高い」と、ゴールドマン・サックス証券はリポートで指摘する。

 リパトリを意識した円買いと、景気刺激策を意識した円売りのどちらが優勢になるのか。1995年1月の阪神淡路大震災後はゆっくりと円高が進み、4月に79.75円の史上最高値をつけた。「当時は日米貿易摩擦による円高圧力にさらされていた」(外為どっとコム総合研究所の植野大作社長)ため、単純に今回とは比較できない。それでも「当時の米国は利上げ局面だったが、今は量的緩和を打ち切るかどうかを議論しており、次元が違う。円高が進む環境は今の方が整っている」(みずほコーポレート銀行の唐鎌氏)との指摘があった。

 1ドル=80円に近付けば、「市場では介入観測も出てくるだろう」(国内銀行)とみられている。

 <格下げ後初めてのスペイン債入札>

 15日の米FOMCでは、声明文の内容が注目される。前週は、超低金利政策を長期間維持するという文言が削除されるとの観測が広がり、ドルが上昇する場面があった。「金融緩和の出口が近くなるような表現が示されればドル買いにつながる」(外為どっとコム総研の植野社長)との声が聞かれた。しかし、「重要な政策変更がある場合、バーナンキ(連邦準備理事会=FRB)議長はいきなり発表はせず、事前に市場に織り込ませる。一部のFOMCメンバーからそういう議論が提起されるかもしれないが、実際に文言が変わることはないと思う」(同)との声あった。

 このほか、欧州では17日にスペインの10年債入札が予定されている。ムーディーズが10日に同国を格下げして以来、初めての国債入札となる。前週のユーロはスペインの格下げなどで軟調に推移していたが、12日にユーロ圏首脳が救済基金の拡充で合意すると買い戻された。ユーロ圏17カ国の首脳は、欧州金融安定ファシリティ(EFSF)の融資枠を現在の2500億ユーロから4400億ユーロに増額することで合意した。また、ギリシャ向け融資の金利を100ベーシスポイント(bp)引き下げ、融資期間も3年から7年半に延長することも決めた。

 (ロイターニュース 久保 信博記者)

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