February 21, 2010 / 10:13 PM / 10 years ago

レンジ相場、FRB議長の議会証言で米「出口戦略」の時期を模索=今週の東京株式市場

 [東京 22日 ロイター] 今週の東京株式市場は、レンジ相場となりそうだ。引き続きギリシャなど欧州諸国の債務問題への根強い懸念が上値を抑える展開。米公定歩合引き上げでドルの先高感が強まっているが、ユーロの弱含みでクロス円安が続くとの見方から積極的な買いは入りにくいとみられている。また、今後の「出口戦略」のタイミングがさらにクローズアップされており、バーナンキFRB議長の議会証言で米利上げ時期をめぐり思惑が交錯するとみられている。早期の利上げ期待が落ち着けばドル上昇も限定的との見通し。さらに年度末を控えてレンジ上値では売りが予想されている。

 日経平均の予想レンジは1万円―1万0500円。

 2月15―19日は、ギリシャの財政問題への対応について動きがみられたが、リスク回避姿勢は後退せず、世界的に株価の重しとなった。欧州連合(EU)財務相理事会は16日、ギリシャに対し、財政赤字削減に向けた追加措置を講じる可能性を示した。ギリシャが2010年に実施する具体的な財政再建策の「工程表」を3月16日までに欧州委員会やEU加盟国に提出し、不十分な場合には歳出削減や増税など、一段の財政再建策を勧告する。

 大手証券の株式トレーダーは「根本の問題が解決しないと、積極的に買えない」と述べ、22日以降も上値が重いとの見方を示す。23日に1月仏消費支出や2月独IFO業況指数など欧州の主要経済指標が発表されるが、予想より強くてもリスク選好にはつながらないとみられている。

 FRBは金融市場の状況が改善しているとして、公定歩合の引き上げを決めた。FRBが金利を変更するのは2008年12月以来。フェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標に変更はない。FRBは声明で、「今回の変更はFRBの貸出制度の一段の正常化が目的」とし、「変更が家計や企業への金融状況のひっ迫につながるとは想定していない。経済および金融政策見通しの変更のシグナルではない」との見解を示した。

 バークレイズキャピタル証券のチーフ外債ストラテジスト、高橋祥夫氏は、今後FRBの金融政策を考える上では、24、25日に予定されるバーナンキ議長の下院金融委員会での議会証言が最大の焦点と指摘。同社は、利上げを開始する前にマネーマーケットの機能をある程度まで回復させるために資金吸収を十分に行う必要があることや、雇用情勢の底打ち時期などを考慮し、利上げの開始時は9月となる可能性が高いと予想する。

 バーナンキ議長は10日米議会下院金融委員会での証言原稿で、危機時の金融政策を平時に戻す出口戦略について、FRBはまず準備預金吸収手段を試し、利上げは後になる可能性があるとの見解を示した。FRBは、ディスカウント・レートと、FFレートとの差について、「若干拡大させる」ことをFRBは「近いうちに」検討する見込みとしていた。

 

 公定歩合引き上げを受けた東京市場は、ドル高/円安を背景にいったんは株買いに動いたが、全般的には様子見ムードとなり、前日終値付近でのもみあいが続いた。邦銀系のトレーダーは「金利正常化という不透明要因が強まったほか、ユーロ安/ドル高/金利上昇、つまり悪い円安であって素直に喜べない」とし、戻り売りに傾いた。

 

 この公定歩合引き上げの後だけに、24日、25日のバーナンキFRB議長による下院金融委員会での証言は注目されそうだ。東京海上アセットマネジメント投信シニアファンドマネージャーの久保健一氏は、「バーナンキ議長の説明で利上げの前倒し観測が収束し、ドル上昇が限定的となれば、ドル/円、クロス円とも大きな変動はなく、相場は安定的になる」との見方を示す。

 国内では、26日に消費者物価指数(CPI)が発表される。久保氏は「デフレ状態を確認するだけで、国内の買い手掛かりは乏しい」という。また、為替が円安方向に振れて株が上昇局面となっても、国内勢による持ち合い解消売りが出やすく、上値は抑えられるという。

 

 

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 (ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)

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