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UPDATE2: インフレが最大の懸念要因、住宅市場がリスク=米FRB議長
2007年7月19日 / 03:43 / 10年後

UPDATE2: インフレが最大の懸念要因、住宅市場がリスク=米FRB議長

 [ワシントン 18日 ロイター] バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は18日、下院金融委員会で証言し、米経済は今後拡大する見通しだが、住宅市場が景気の足を引っ張る可能性があると指摘。そのうえで、FRBの最大の懸念要因はインフレだとの認識を示した。

 議長は「全体的に米経済は07年下半期にかけ、緩やかなペースで拡大し、08年には成長が基調トレンドのペース付近までやや加速する可能性が高いとみられる」と述べた。

 住宅市場が経済全体に及ぼす影響については、今後緩和するとみられるとしたうえで、住宅市場の減速が予想より長期化し、景気の足を引っ張る可能性があるとの認識を示した。

 米金融市場はこの発言に反応。ドルと株価が下落し、国債が買われた。

 ただ議長は、雇用市場のひっ迫やエネルギー価格上昇の可能性など、複数のインフレリスクにも言及した。

 UBSウォーバーグのエコノミスト、ジム・オサリバン氏は「FRBは、緩やかな経済成長が続き、コアインフレ率がやや鈍化する可能性が高いが、景気・物価の双方にリスクがあるとみているのだろう」と指摘した。

 

 <経済成長予測を下方修正> 

 

 FRBはこの日、住宅建設が予想以上に落ち込んでいることを背景に、経済成長率予測を0.25%ポイント下方修正。07年の予測を2.25─2.5%、08年の予測を2.50─2.75%とした。

 ただ議長は、インフレが最大の懸念要因とのであるとの認識をあらためて示し、最近のコアインフレ指標は好ましいものの、一時的な影響による可能性があると指摘。

 コアインフレが年内と来年にかけ「ネットではやや鈍化する」ことを予想しているとしながらも、必ずしもそうなる保証はない、との考えを示した。

 「リソース利用度が比較的高水準で、インフレ圧力の持続的鈍化が依然納得できるかたちで示されていないなか、(FOMCは)インフレへの上向きリスクが政策における主要懸念であることを一貫して主張してきた」と語った。 

 議長はさらに、これまで食品・エネルギー価格の大幅な伸びがインフレを加速させてきたが、こうした傾向が今後も持続するのであれば、個人消費支出(PCE)価格指数を「物価安定の目標から明らかに外れた」数値に押し上げることになる、とした。

 また、金融政策当局者は、物価圧力の動向を見極めるうえでより良い指標となることからコアインフレに注目していると述べた。議長は、長期的インフレ期待が抑制され、先物相場がエネルギーと商品価格が落ち着くとの投資家予想を示唆し、コアインフレが鈍化することを期待すると語った。

 労働省がこの日発表した6月の消費者物価指数(CPI)は、総合指数、食品とエネルギーを除くコア指数とも、前月比0.2%上昇。前年比ではコア指数が2.2%上昇、総合指数は2.7%上昇だった。

 

 <住宅問題>

 

 議長は、住宅建設の低迷について「最近数四半期にみられる経済成長の鈍化ペースはかなりの程度、住宅市場で行われている調整を反映している」と指摘。住宅建設の減少が「引き続き、今後数四半期の経済成長を圧迫する可能性がある」としたうえで、この足かせがいずれは緩和されるとの見通しを示した。

 サブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手への住宅融資)市場は「大幅に」悪化したが、金融状況全般は、引き続き景気の支援材料になるとも指摘。

 低格付け社債のスプレッドは拡大しているものの、「歴史的にみれば、信用リスクは依然としてレンジの下限付近にあり、債券市場、法人融資市場での資金調達活動はかなり活発な状態が続いている」と述べた。

 ただ、住宅融資の拡大に伴う「不正な融資業務や明白な詐欺行為」は遺憾だとし、FRBが不正行為を抑制するための措置を講じていくとした。

 「延滞の増加は、多くの住宅所有者や地域社会に個人・経済・社会的な苦痛を招くことになる。状況は改善する前に、悪化する可能性が高い」と警鐘を鳴らした。

 議長は、連邦レベルでモーゲージブローカーの免許制度を整えることが望ましいかもしれないと発言。半年以内に住宅ローンに関する新規定をまとめる意向を示した。議長はこの日の証言の3分の1以上をサブプライム問題の説明にあてた。

 証言では「正当なサブプライム融資」を排除すべきではないとも述べた。

 年初ごろ膨らんでいた企業在庫が縮小していることについては、将来の経済成長にとり明るい兆しと指摘。「余剰在庫は現時点で大幅に解消されており、成長へのさらなる足かせになるとは考えられない」と述べた。米貿易赤字が引き続き高水準を維持する可能性があるものの、世界経済は堅調に拡大しているようだと付け加えた。

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