[ニューヨーク 12日 ロイター] 米財務会計基準審議会(FASB)のスタッフで新課題対策委員会委員長のラッセル・ゴールデン氏は12日、銀行が金融資産を証券化する際に活用しているオフバランスシートの仕組みについて、FASBが廃止を検討していることを明らかにした。
廃止が検討されているのは、適格特別目的事業体(QSPE)として知られる資産を証券に転換する媒体の仕組みで、しばしばモーゲージ担保証券(MBS)などに用いられ、法的にはオリジネーターである銀行から切り離された存在であるように作られている。
現在の会計基準では、銀行はQSPEの資産に関し、銀行の管理の及ばない事業体に売却されたため、当該QSPEの資産および負債を銀行本体の財務諸表で報告する必要はないと主張することができる。
しかしFASBはこの概念の根本的な変更を検討しているという。ゴールデン氏は当地で開かれた会議で「QSPEは存在しなくなる。あなたが金融資産を売却した場合、資産と負債の両方をあなたの帳簿に記載することになる」と述べ、現在企業は帳簿上のネットの資産のみを公開していると付け加えた。
FASBはエンロンECSPQ.PKの破たん以来、オフバランスシートの事業体の利用削減を促してきており、投資家や監査人もこのところのクレジット市場の混乱を受けて、その分野に対する懸念を強めている。
ゴールデン氏によると、検討中の変更は米国財務会計基準書第140号(FAS140)と呼ばれる金融資産の譲渡・サービス業務に関する会計処理規則の改定につながり、だれがQSPEのリスクと報酬の大半を担っているかを会計士が判断するためのガイドラインである解釈指針第46(R)号にも影響する可能性がある。
FASBはこの変更について、来年第2・四半期に正式な提案を上げる公算が大きいという。