November 18, 2008 / 3:31 AM / 11 years ago

〔焦点〕米ビッグスリー救済の行方に注目、破たんが招く雇用喪失に懸念

 [ニューヨーク 17日 ロイター] 米自動車業界が救済されればリーマン・ブラザーズ破たんが市場に大きな衝撃を与えた事態の二の舞は避けることができるかもしれないが、市場の抱える問題を払しょくできるとは考えにくい。

 世界の金融市場はゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N)の動向に極めて神経質になっており、GMが破たんするようなことがあれば投資家の信頼感が一段と悪化しかねない。

 米民主党はそれを念頭に、GM、フォード・モーター(F.N)、クライスラーのビッグスリーに対して総額250億ドルの融資を可能にする救済策を上院に提出した。法案によると、融資の期間は10年で、長期にわたる企業存続を確実にするために資金を用いることができる。

 

 しかし、ナイト・エクイティ・マーケッツ(ニュージャージー州)のマネジングディレクター、ピーター・ケニー氏は「GMに今週何かがおきた場合、それが何であろうと、市場に悪影響を与えるという見方に異論があるとは思えない」とした上で、「債券保有者が保護されなければ、市場には受け入れられないだろう」と語る。

 ドイチェバンク・プライベート・ウェルス・マネジメントの米国株式グループ責任者、オーエン・フィッツパトリック氏も、GMが破たんして債券保有者が保護されなければ、リーマン破たんの際ほどではなくとも同じような信用危機を引き起こしかねないと指摘、「問題は債券保有者だ。影響を受けるのが株主だけであれば、市場に重大な影響をもたらすことはないだろう」と述べた。

 アナリストは、GMの債券を保証したクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)や、GMの金融子会社であるGMACが発行したコマーシャル・ペーパーを銀行や投資ファンドが保有しているため、市場参加者や政治家はGM破たんに伴う金融市場の混乱を懸念していると指摘する。

 それに加え、自動車業界や部品業界など関連分野で大量の雇用が失われるという実体経済に及ぼす悪影響も懸念されている。

 GM、フォード、クライスラーのビッグスリーは議会に対し、彼らが25万人を雇用している上、直接および間接的に全米で400万人以上の雇用を支えているため、企業の健全性が米経済にとって重要な意味を持つと訴えている。

 そのため、ビッグスリーは3社とも、連邦破産法11条の適用申請は考え得る選択肢ではないと表明している。

 キャンター・フィッツジェラルドの市場ストラテジスト、マルク・パド氏も、連邦破産法11条は景気が好調なときには企業にリストラを迫り世界市場における競争力強化につながるため有効だが、現在は経済が弱体化しているため、大量の雇用を犠牲にすることはできないと指摘する。

 ラッセル・インベストメント・グループのチーフ投資ストラテジスト、アーニー・アンクリム氏は「本当の問題は、経営陣と労働者がどんな支援を求めているかにある」としながらも、「どんな救済策であろうと、対策が講じられないよりはましだ」と語った。

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