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〔情報BOX〕米医療保険改革法案と修正条項の骨子

 [22日 ロイター] 米下院は21日、10年間で9400億ドルを投じる医療保険改革法案を可決。法案は上院ですでに可決されており、オバマ大統領の署名を経て成立することになる。

 下院は下院民主党やオバマ大統領の意向を反映した修正条項も同日可決し、上院に送付した。上院での採決は今週行われる見通しで、単純過半数の賛成で可決が可能となる。修正条項が上院でそのまま可決された場合、大統領による署名を経て成立となるが、上院で何らかの変更が加えられた場合、修正条項は下院に戻される。

 この法案により、米国内の無保険者の数が3200万人減少し、国民の95%が医療保険に加入するようになる。

 可決された医療保険改革法案と修正条項の内容は以下の通り。

 ◎保険制度改革

 保険会社に対し、既往症を理由とする加入拒否を禁止するほか、保険会社の判断による給付金支給打ち切りの回避を目指す。

 中小企業や、雇用者が支払う保険に加入していない個人が、保険を選んで加入できる保険取引市場を創設。市場で提供される保険プランは最低限の給付条件を満たす必要がある。

 修正条項では、扶養対象の子どもは26歳まで親の医療保険の対象となることを認めるよう提案。

 今回可決された上院案では、保険料1ドル当たり少なくとも80─85セントを医療費に充てることを求めていたが、修正条項では、メディケア・アドバンテージを提供する保険会社に対し、保険料の少なくとも85%を医療費に充てることを求めている。

 ◎保険加入の義務化、補助金給付、メディケイド

 国民の保険加入を事実上義務化。加入しない場合は、2016年までに所得の最大2.5%の罰金を課す。

 従業員数50人以上の会社が医療保険を提供しない場合、フルタイムの従業員1人当たり2000ドルの罰金が課される。

 連邦政府は、貧困レベルの400%までの所得者層に対し、保険取引市場で保険に加入するための補助金を給付する。修正条項では、この補助基準の緩和を提案している。

 所得が貧困レベルの133%までの個人は、メディケイド(低所得者向け公的医療保険)の対象となる。この所得水準は、個人では年収1万0830ドル、4人家族世帯では年収2万2050ドル。多くの州では、メディケイドの受給資格要件をこの水準よりも低く定めている。

 修正条項では、メディケイドの負担増加分をネブラスカ州に限り免除する上院案の削除などが盛り込まれている。

 ◎財源

 今回可決された上院案は、高額の医療保険プランに対する40%の消費税が盛り込まれたが、修正条項では、この税の導入時期を2013年ではなく2018年まで遅らせることを求めている。課税対象は、保険料が個人で1万0200ドル、家族世帯で2万7500ドルの保険プラン。

 このほか、メディケア(高齢者向け公的医療保険)の給与税を現行の1.45%から2.35%に引き上げることが盛り込まれた。対象は、年収20万ドル以上の単身者、あるいは年収25万ドル以上の夫婦。

 修正条項では、こうした高所得層の投資所得に対し3.8%の課税を求めた。

 また、医療機器メーカー、保険会社および大手医薬品メーカーからの手数料徴収が盛り込まれた。修正条項では、手数料徴収の開始時期を遅らせることが提案されている。

 ◎メディケア

 メディケア受給者に給付金を支給する保険会社に対する補助金支払いを2011年に凍結し、2012年に補助金減額を開始。

 メディケアで薬剤費が一時的にカバーされなくなる部分「ドーナツ・ホール」の縮小を、2020年までに目指す。2010年にこの「ドーナツ・ホール」に陥ったメディケア受給者に250ドルのリベートを支払い、2011年には大手医薬品の50%ディスカウントを受けられるようにする。 

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