August 26, 2010 / 4:22 AM / 10 years ago

COLUMN-〔ロイター為替コラム〕効果あった過去の日銀介入、今回も介入のタイミング到来

 -- 筆者はIFRマーケッツ・フォレックスウォッチのアジア部門責任者です。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています--

 

 By John Noonan 

 [シドニー 25日 ロイター] 日本が円高抑制のため2003―04年に実施した総額35兆円(4200億ドル)に上る大規模な市場介入は失敗だったというのが一般的な見方だ。だが、それは成功したという見方もできる。

 当時、日銀は2004年初めから介入姿勢を一段と強化し、1日だけで200億ドルをつぎ込んだこともあった。

 2003年8月に120円近い水準だったドルの対円相場は下げトレンドが続き、財務省は心理的に重要な壁となっていた105円を割りかねないと懸念していた。日銀や財務省は、ドルが105円を割り込めば日本の投資家や輸出業者がパニックに陥りかねないとして、巨額の介入に乗り出した。

 

 日銀は財務省の要請を受け、105―110円の水準で大量のドル買い介入を実施。孤軍奮闘する日銀の対応は、当時のグリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議長に「恐ろしい」と言わしめるほどだった。

 しかし、日銀が介入の手を休めた直後の4月初めにドルは103.40まで下落。それを見て、多くの市場関係者は「介入は成功だった」と受け止めた。なぜなら、財務省は日本の年度末である3月末までは105円の水準を死守したいと考えており、介入によって一時的にドルが上昇した場面で投資家や輸出業者に有利なレートでドルを売るチャンスを提供できたからだ。

 それからほどなくして、ドルは対円で急回復。5月半ばには114.85円まで上昇し、その後6カ月に渡って106.00―112.00円で値固め局面が続いた。ドルが回復した一因は、日銀の介入で投機的なドルのショートポジションが積み上がり、それが巻き戻されたことだった。

 2004年初めの介入は、ドルの対円相場を100円を上回る水準で安定させ、2003年に一時7603円まで下落した日経平均.N225を1万円台に押し戻すことに寄与した。

 日本は現在、当時と同じ問題に直面している。輸出企業はヘッジが間に合っておらず、85.00を下回る水準が持続すれば苦境に追い込まれかねない。

 個人投資家も大量のドル/円および円のクロスポジションを取っており、現在の水準からさらに円高が進めば大きな損失を被る恐れがある。

 円高に歯止めがかからなければ日経平均をさらに圧迫し、リスク回避姿勢に拍車をかけて円高が一段と進むという悪循環に陥りかねない。

 日銀や財務省にとって、市場介入に対する批判をはねのけ、介入に踏み切るタイミングが到来したのかもしれない。

  

 (INVESTMENTVIEWS) 

  

 (翻訳:長谷部正敬)

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