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温暖化ガス排出、実質ゼロには根本的な変更必要=IEA

[ロンドン 18日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は18日、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするには、エネルギーの生産・利用・輸送方法を根本的に変える必要があるとの報告書をまとめた。

2015年に採択された国際的な温暖化対策の枠組み「パリ協定」は、気温上昇を摂氏1.5度に抑えるためには、温室効果ガスの排出量を2050年までに実質ゼロとする必要があるとしている。

多くの国が実質ゼロの目標を掲げているが、たとえ目標を完全に達成したとしても、2050年には世界全体で依然として220億トンの二酸化炭素が存在し、2100年までの気温上昇が摂氏2.1度前後になる見通しという。

今回の報告書は、今年11月にスコットランドで開催予定の国連の気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の参考資料となる。

報告書では、実質ゼロを達成するための400以上の目標を提言。今後、新たな化石燃料供給プロジェクトへの投資を一切禁止することや、二酸化炭素回収(カーボンキャプチャー)技術を導入しない新たな石炭火力発電所への投資の最終決定を見送ることがなどが挙げられている。

IEAのビロル事務局長はロイターに「実質ゼロへの道は狭いが、まだ達成可能だ。2050年までに実質ゼロを達成したいのであれば、これ以上の新たな石油・ガス・石炭プロジェクトへの投資は不要になる」と述べた。

専門家は、エネルギーの利用方法を過去に例のない形で変えなければ、異常気象や種の絶滅が増える恐れがあると以前から警告している。

IEAは、実質ゼロを達成するには、内燃エンジン搭載乗用車の新規販売を2035年までにゼロにし、世界の電力業界が2040年までに排出量実質ゼロを達成する必要があるとしている。

再生可能エネルギーの大規模な導入も必要で、2050年までに電力の90%近くを再生可能エネルギーで、残りの大半を原子力発電で生産する必要があるという。

太陽光発電は2030年まで年630ギガワットの増設、風力発電は390ギガワットの増設が必要。合計の増設量は、昨年記録した過去最高水準の4倍に達する。

二酸化炭素回収・貯留(CCS)やグリーン水素など、まだ本格的な商業化に至っていない新技術の投入も必要になる。

IEAと国際通貨基金(IMF)の共同分析によると、実質ゼロを達成するには、年間のエネルギー投資を現在の2兆ドルから2030年までに年5兆ドルに引き上げる必要がある。これは世界の域内総生産(GDP)伸び率を0.4%ポイント押し上げる要因になるという。

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