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太陽光発電投資、今年初めて石油生産を上回る見込み=IEA

 5月25日、国際エネルギー機関(IEA)は、2023年のクリーンエネルギー投資は化石燃料投資を一段と上回り、太陽光発電への投資額が石油生産投資を初めて上回との見通しを示した。写真は2021年11月、マドリード郊外で撮影(2023年 ロイター/Susana Vera)

[ロンドン 25日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は25日、2023年のクリーンエネルギー投資は化石燃料投資を一段と上回り、太陽光発電への投資額が石油生産投資を初めて上回との見通しを示した。

世界エネルギー投資に関する報告書で、再生可能エネルギーへの年間投資額は21年以降、化石燃料の15%増に対し、25%近く増加したと指摘した。

しかし、クリーンエネルギーへの投資の約90%は先進国と中国によるもの。化石燃料への投資は今世紀半ばまでの排出量ゼロ達成へ必要な水準の2倍となっており、富裕国と貧困国の差は鮮明だ。

IEAのビロル事務局長は「クリーンエネルギーは、多くの人々が認識しているより速いスピードで普及している」と指摘。化石燃料とクリーンエネルギーの投資比率は5年前には1対1だったが、現在は1対1.7前後となっているとした。

23年には全世界で約2兆8000億ドルがエネルギーに投資される予定で、そのうち1兆7000億ドル以上が自然エネルギー、原子力発電、電気自動車などに使われる見込み。残りの約1兆ドルは石油、ガス、石炭に使われる予定だ。

23年の太陽光発電への投資は1日10億ドルを超え、年間ベースでは約3800億ドルに達する見込み。エネルギーシンクタンク、エンバーのデータ分析責任者であるデーブ・ジョーンズ氏は、太陽光発電は経済全体の脱炭素化を急速に進めるための最大ツールになりつつあるとした上で、「世界で最も日照時間の長い場所で太陽光発電への投資額が最も少ないという皮肉な結果となっている」と指摘した。

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