November 30, 2015 / 12:19 AM / 4 years ago

鉱工業生産、10月は2カ月連続上昇 海外受注減速で先行き一進一退

[東京 30日 ロイター] - 経済産業省が30日発表した10月鉱工業生産指数速報は前月比1.4%上昇し、2カ月連続の上昇となった。ロイターがまとめた事前予測は1.9%上昇だった。

 11月30日、経済産業省が発表した10月鉱工業生産指数速報は前月比1.4%上昇し、2カ月連続の上昇となった。都内で先月撮影(2015年 ロイター/Thomas Peter)

国内の消費財向けが後押ししているが、中国や東南アジアからの受注減速で電子部品や一般機械など輸出品の生産計画は大幅に下振れており、全体の先行きは横ばいの動きにとどまる見通し。年内は弱目の動きが残る可能性もうかがえる。

10月の生産は、半導体製造装置などの機械類や普通乗用車や輸送機械、液晶素子やマイコンなどの電子部品が押し上げた。出荷は前月比2.1%増と2カ月連続で生産の伸びを上回り、在庫が前月に続き減少した。

もっとも、生産も出荷も前年水準を回復していない。というのも、国内消費の回復を背景に乗用車など最終消費財の生産は好調だが、輸出は中国のみならず新興国向けの受注の明らかな減速で生産の足を引っ張っている。

経産省によると、電子部品・デバイスではスマートフォン向けの受注が減速。同業種での生産計画は11月まで7─8%程度下方修正された。情報通信機械では10月の生産計画が1割近く下振れ、企業向けパソコン納入は11月に先送りされた。

輸送機械は国内自動車販売が底入れしし、在庫率は昨年から2割近く低下するなど確実に調整が進んでいるが、先行きは11、12月ともに低下し、生産抑制の姿勢がうかがえる。

こうしたことから、全体の生産予測も増勢は頭打ちで、11月が前月比0.2%の上昇、12月は同0.9%の低下となっている。予測指数が実現すれば、10─12月は前期比1・5%上昇となるが、あくまで10月上昇分が寄与する形。生産判断は「一進一退」で据え置かれた。

SMBCフレンド証券チーフマーケットエコノミストの岩下真理氏は「7─9月期の落ち込みから10─12月期の持ち直しをならせば、横ばい圏での推移。来年1─3月期も緩やかな増産が継続できるかに焦点は移るだろう」と指摘。

農林中金総合研究所・主席研究員の南武志は「中国、その影響を受けたアジア諸国や新興国の経済低迷の影響もあり、輸出の勢いはなかなか強まりを見せてこないが、国内では所得環境の改善などから消費が持ち直しつつある。また、企業が夏場以降、在庫調整を本格化させたこともあり、状況はだいぶ改善してきた」としながらも、「汎用・生産用・業務用機械工業では先行き減産見込みなど、設備投資の弱含みが年内は残る可能性が高い。景気回復に向けた動きが明確になるのは早くても年明け以降」との見通しを示している。

*内容を追加します。

中川泉

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