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アジア経済、保護主義の高まりでリスクに直面=IMF
2017年5月9日 / 04:53 / 7ヶ月前

アジア経済、保護主義の高まりでリスクに直面=IMF

[シンガポール 9日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は9日公表のアジア太平洋地域の経済見通しで、世界金融状況の急な引き締めや保護主義的な貿易政策の拡大により、域内経済は「大きな」不確実性と成長の下振れリスクに直面していると指摘した。

 5月9日、国際通貨基金(IMF)はアジア太平洋地域の経済見通しで、世界金融状況の急な引き締めや保護主義的な貿易政策の拡大により、域内経済は「大きな」不確実性と成長の下振れリスクに直面していると指摘した。写真は米ワシントンのIMF本部。4月撮影(2017年 ロイター/Yuri Gripas)

IMFは、域内の大半で実施されている緩和的な金融・財政政策が内需を下支えすると指摘。その上で「短期的な見通しは、大きな不確実性により不透明となっている」とし、リスクは引き続き下方に向かっているとの見解を示した。

また「主要貿易相手国が保護主義にシフトする可能性も、大幅なリスクとなる」と指摘。「アジア地域は貿易の開放性が高く、世界のサプライチェーンへの関与が深いことから、世界貿易の減少の影響を特に受けやすい」とした。

為替レートのフレキシビリティーは引き続き、世界金融市場の急な引き締めや保護主義へのシフトに対する「主な緩衝材」となると指摘。

一方、「賢明な」為替介入は、市場の混乱や為替レートの変動が金融または企業の安定性を脅かすような特定の状況で行われる可能性もあるとの見解を示した。ただ、ファンダメンタルズの変化を反映する変動を抑える目的や、マクロ経済政策調整の代替手段として行われるべきではないと説明した。

IMFは4月、2017年のアジア太平洋地域の成長見通しを5.5%と、昨年10月に示した5.4%から上方修正した。18年の見通しは5.4%に据え置いた。16年の域内成長率は5.3%だった。

IMFのアジア・太平洋局のリー局長は記者会見で、フランス大統領選で中道系独立候補のマクロン氏が勝利したことは、開かれた貿易とグローバリゼーションにとって「良いニュース」だと述べた。

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が貿易交渉を巡る「100日計画」で合意したことについては、世界貿易の縮小ではなく拡大につながることを望むと述べた。

このことから「現時点では慎重ながら楽観的だ」と語った。

IMFは、世界金融状況の引き締め継続は資本フローのボラティリティーを引き起こす可能性があると指摘。中国の消費主導型経済への移行が予想以上に困難となれば、アジア地域は大きな影響を受けるとの見解を示した。

リー局長は、IMFが2017年の中国成長率見通しを6.6%から引き上げる必要があるかもしれないと改めて述べた。ただ、融資の強い伸びが効率的に配分されているかについては懸念があるとした。

*内容を追加します。

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