[ロンドン 7日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は7日、食料・燃料価格高騰への対応で、財政負担の増大につながる恐れのある全面的な支援ではなく、影響を受けやすい市民に的を絞った支援を行うよう各国政府に促した。
IMFは134カ国を対象に実施した調査で、ウクライナ戦争を背景にした物価上昇の影響を軽減するため、半数以上の国が補助金や減税措置を導入したことが分かったと指摘。
ブログで「政策当局者は物価上昇の影響を受ける脆弱な家計を保護しつつ、国際的な物価高が国内経済に浸透するのを容認するべきだ」とし「その方が結果的に、支払い能力に関係なく全ての人のために価格を人為的に低く保つよりもコストがかからない」とした。
IMFは補助金廃止を援助の条件にすることが多い。
ブログでは、各国政府が1─4月に消費者に転嫁した原油価格の上昇分が2021年と比べ少なかったとも指摘。補助金がエネルギー消費を促し、価格上昇に拍車をかけたとの見方を示した。
食料安全保障を巡る懸念から補助金導入や食糧配給をせざるを得ない政府もあるかもしれないとした上で、適用期間を定めた「明確なサンセット条項」が必要だとした。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」