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景気支援と金融安定の「困難なトレードオフ」に直面=IMF金融安定報告

国際通貨基金(IMF)は12日に公表した最新の国際金融安定性報告書で、パンデミック(世界的大流行)からの回復で舵取りが難しい局面に入る中、世界各国は金融市場の不安定性を助長させることなく、景気支援を継続していく必要があるとの見解を示した。ニューヨークで2020年11月撮影(2021年 ロイター/Shannon Stapleton)

[ワシントン 12日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は12日に公表した最新の国際金融安定性報告書で、パンデミック(世界的大流行)からの回復で舵取りが難しい局面に入る中、世界各国は金融市場の不安定性を助長させることなく、景気支援を継続していく必要があるとの見解を示した。

IMFは、各国・地域それぞれの必要性に見合う景気支援策を的を絞った形で実施する必要があるとし、政策担当者は「断固として行動」しなければならないと指摘。インフレ高進やボラティリティーの高まりを助長させずに、支援が必要な部門に行き渡るようにするには、いかなる政策変更も前もって明白に知らせることが必要不可欠になるとした。

その上で「短期的には世界経済を支えつつ、意図せざる副作用を避け中期的に金融安定性を保つという、困難なトレードオフに政策担当者は直面している」と指摘。

「経済の回復を支える上で必要とは言え、極端に緩和的な金融環境が続くことによる資産価格の行き過ぎた高騰が金融脆弱性を一層高める恐れがある」とし、「ノンバンク部門におけるリスクテイクの拡大と脆弱性の高まりなど、いくつかの危険信号が見られ、金融安定性を支える基盤が弱体化していることを示している。適切な対応をとらないと、こうした脆弱性が構造的な問題に転化し、中期的な経済成長へのリスクを高め、国際金融システムの安定性を脅かす恐れがある」と警告した。

このほか暗号資産(仮想通貨)について、政策担当者のほか、投資家に対してもリスクになる可能性があると指摘。「暗号資産は匿名性があり、世界的標準が限られていることから、規制当局にとってデータギャップが大きく金融の統合性にリスクをもたらす」と警告した。

その上で、仮想通貨が規制の迂回(うかい)に利用されていることで、新興国が資本流出に見舞われる恐れがあるとし、健全な規制の枠組みの導入を世界的な優先事項とする必要があるとの見解を示した。

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