for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

ウクライナ戦争で世界の食糧難の状況悪化=イエレン米財務長官

イエレン米財務長官は19日、ロシアによるウクライナでの戦争は世界が直面している「すでに悲惨な」食糧難の状況を悪化させ、価格面および供給面でのショックが世界のインフレ圧力に拍車をかけていると述べた。13日撮影(2022年 ロイター/Leah Millis)

[ワシントン 19日 ロイター] - イエレン米財務長官は19日、ロシアによるウクライナでの戦争は世界が直面している「すでに悲惨な」食糧難の状況を悪化させ、価格面および供給面でのショックが世界のインフレ圧力に拍車をかけていると述べた。

高官級のパネルで、ウクライナ戦争以前から世界人口の10%に当たる8億人以上が慢性的な食料不足に苦しんでいるとし、食料価格の上昇だけで世界で少なくとも1000万人以上が貧困に陥るとの推計があると指摘。各国は一段の物価上昇につながりかねない輸出規制を避ける一方、脆弱な人々や零細農家を支援すべきとした。

その上で「この責任はロシアの行動にあることを明確にしたい」と語り、米国はパートナー国や同盟国と緊急に協力し「世界で最も脆弱な人々に対するロシアの無謀な戦争の影響軽減に資する」とした。

また、ロシアに対する制裁措置などを強化し続ける中でも必要不可欠な人道支援を承認し、世界中の人々のために食料や農産物の供給を確保するという米政府のコミットメントを強調。より長期的な耐性を強化することも重要とし、国際的な金融機関に対し、世界的な肥料不足を緩和し、サプライチェーン(供給網)の混乱を円滑にするよう呼び掛けたほか、各国の食料生産を高めるために農業への投資を増やすことが可能だと訴えた。

ドイツのリントナー財務相は主要7カ国(G7)を代表して、的を絞った協調的な行動が必要だとしながらも、すべての国に対し「農産物市場を開放し、備蓄せず、農産物などに不当な輸出制限を課さない」よう呼び掛けた。

またG7は国際金融機関や同じ考えを持った政府機関と協力し、「機敏に行動する」ことを確約したと述べた。

20カ国・地域(G20)の議長国を務めるインドネシアのスリ財務相は財務相会合の第1セッションで、食料を巡る安全保障が重要になるとした上で、食料やエネルギーの価格高騰が「大きな政治的・社会的不安を引き起こす」可能性があると警鐘を鳴らした。

国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は、食料の安全保障を巡る危機が債務に圧迫されている低所得国の60%に一段の圧力をかけるとし、中国および民間部門の債権者に対し債務処理に向けたG20の共通の枠組みへの参加を早急に進めるよう要請。「飢饉(ききん)は世界で最も解決可能な問題」とした。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up