October 17, 2019 / 12:42 AM / a month ago

世界的な低金利、投資家のリスクテイク後押し IMFが警鐘

 10月16日、国際通貨基金(IMF)は16日に公表した金融安定報告書の中で、各国中銀による利下げを受けて、投資家はより高いリターンを求めてリスクの高い資産への投資を加速していると警鐘を鳴らした。首都ワシントンで2018年9月撮影(2019年 ロイター/Yuri Gripas)

[ワシントン 16日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は16日に公表した金融安定報告書の中で、各国中銀による利下げを受けて、投資家はより高いリターンを求めてリスクの高い資産への投資を加速していると警鐘を鳴らした。

世界経済の下振れリスクは引き続き、継続する通商摩擦と政策の先行き不透明感だとし、英国の合意なき欧州連合(EU)離脱により、金融状況が急速に引き締まる恐れがあるとの見方を示した。

IMFや政策当局者の間では、これまでもリスクの高い社債が高水準にあるとを懸念する声があった。今回の報告書でIMFは、景気下支えのために各国中銀が行った利下げが、こうした状況を後押ししていると指摘。信用度が低い債務は「懸念すべき」水準に達しており、中期的な金融脆弱(ぜいじゃく)性が高まっていると分析した。

IMFのトビアス・エイドリアン金融資本市場局長は「より長期にわたる低金利環境で、金融状況は緩和的になり、下振れリスクへの対応を支援し、現時点で世界経済の成長を下支えしている」と評価した。

その一方で「緩和的な金融状況は、投資家の一段のリスクテイクを後押ししている」との懸念を示し、景気サイクルの終盤において、投資家が下振れリスクを十分警戒していない恐れがあるとの見方を示した。

IMFは15日に発表した世界経済見通し(WEO)で、2019年成長率を3.0%に下方修正し、08―09年の金融危機以来の低い伸び率になると予想した。貿易摩擦が解消されなければ、見通しは大幅に悪化する可能性があると言及した。

金融安定報告書の中でIMFは「長引く低金利環境下でリターンを求める動きにより、世界的にリスク資産の水準が増し、金融状況が突如、急速に調整される可能性が高まった」と分析した。

さらに、低金利環境下で新興国や発展途上国の借り入れは膨らみ、対外債務は輸出に対して160%と、2008年の100%から大幅に拡大したと指摘。景気が急速に減速すれば、債務の返済や借り換えが困難になるとの見方を示した。

こうしたリスクに対処するため、政策当局者は「妥協のない厳格な」金融規制と監督を維持し、カウンターシクリカル資本バッファーなど、マクロ・プルーデンスを重視した措置を講じるべきだと強調。企業部門のリスクを監視するより良いツールを開発することが急務だとした。

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