[ワシントン 12日 ロイター] - イエレン米財務長官は12日、世界経済は「大きな向かい風」に直面しているとし、米国は供給網を強化し、中国やロシアなどによる「地政学的な強要」に対する防衛に努めていると述べた。
イエレン長官はブレトンウッズ委員会が主催したイベントで、米国は欧州連合(EU)のほか、インド太平洋の多くの新興国や発展途上国などとの統合を深化させると同時に、供給網の強化に取り組んでいると表明。「ロシアが地政学的な強要の手段として貿易を利用していることのコストは承知している。中国のような国に対する同様の脆弱性も軽減しなければならない」と語り、米国としてロシアにウクライナ侵攻の責任を取らせる決意を改めて示した。
イエレン氏は、台湾製の半導体や、中国など海外で作られる太陽光パネルや電気自動車(EV)用電池の重要部品などへの米企業の「過度な依存」を軽減するために米政府は取り組んでいるとも発言。
「フレンド・ショアリングは少数の国々に限定されない。多様化を目指すものだ」と述べた。
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