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インドのインフレ指標改善でも利下げ期待は高まらず アジア市場の混乱で
2013年6月14日 / 13:52 / 4年後

インドのインフレ指標改善でも利下げ期待は高まらず アジア市場の混乱で

[ムンバイ 14日 ロイター] - インドの主要インフレ指標は鈍化を示しているものの、中央銀行であるインド準備銀行はこの要因だけで政策金利の引き下げに動くという見込みは低い。通貨ルピーの急落やアジア新興国市場からの資金流出リスクへの対応が必要とされているからだ。

インドには他のアジア諸国とは異なった事情もある。卸売物価指数(WPI)と比べると政策への影響が少ないとは言え、消費者物価指数(CPI)は高止まりし、経常赤字は10─12月期に過去最高の水準まで拡大し、その後もルピーの重しとなっている。

これによって従来より慎重な中銀は17日の会合で政策金利 を引き下げることにより慎重になるとみられる。中銀は今年に入り、すべての会合で利下げを実施している。

DBS銀行(シンガポール)のエコノミスト、Radhika Rao氏は、「インド中銀は様々な目標に向かってゴールしなくてはいけない。これらの要因を組み合わせると、利下げの可能性は低くなる」と指摘した。

14日発表された主要インフレ指標であるWPI上昇率は、5月に前年比4.7%だった。4月の4.89%から4カ月連続で伸びが鈍化し、3年強ぶりの低水準となった。

2週間前にこの指標が発表されていれば追加利下げの期待感が高まったかもしれないが、今回はそういうことにはならないようだ。

13日のロイター調査によると、38人のアナリストの内28人は金利据え置きを予想している。

これは米国刺激策縮小への懸念の高まりとともにインドの海外資金動向に対する脆弱性があらわになり、中銀は利下げに慎重にならざるを得ないと見られているからだ。インドはアジアでは数少ない経常赤字国だ。

アジアからの資金流出によってルピー は今週過去最安値の1ドル=58.98ルピーを付けた。5月以来7%強下落し、新興国通貨としては南アフリカランドに次いで下落率が大きい。

海外投資家はここ16営業日の間にインド国債を38億ドル売り越した。通貨安と資金流出は経常赤字への懸念を煽り、悪循環をもたらす可能性がある。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)のシニアエコノミスト、Gaurav Kapur氏は、「利下げ見送りを決める要因としてはルピーの急落が何よりも重要だろう」と指摘した。

中銀は今年に入って計75ベーシスポイント(bp)の利下げをしており、この効果が消費者に行き渡り、景気を浮揚するまで様子見の姿勢を取る可能性が高い。

CPIの前年比上昇率は5月に3カ月連続で鈍化したが、9.31%と依然高水準であり、中銀はさらに減速することを望んでいる。

アクシス銀行(ムンバイ)のチーフエコノミスト、Saugata Bhattacharya氏は、「インフレ指標はだいぶ良くなっているが、外部的な弱さや、消費者インフレの高止まりなどの要因が中銀を踏みとどませるだろう」と述べた。

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