[ムンバイ 15日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行)は、新型コロナウイルス流行第2波に見舞われる中、引き続き景気回復に一番の重点を置いており、数カ月ぶりの高い伸びとなった小売物価にはまだ対応しない公算が大きい。中銀の事情に詳しい関係筋2人が明らかにした。
インド統計省が発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比6.30%上昇と、伸び率は4月の4.29%から加速し、6カ月ぶりの大きさとなった。燃料および食品の価格上昇ペースが速まった。
1人目の関係筋は「CPIは幅広いベースで伸びが拡大しているが、依然として需要に押し上げられているのではないため、中銀には一定の余裕がある。利上げは今のところ問題外であり、中銀は様子見を続けるだろう」と語った。
2人目の関係筋も「現時点で中銀はインフレに対応できない。需要に伴うインフレなら中銀が対応しなければならないが、これまでのところ需要圧力の証拠は見られない」と話した。
中銀からは今のところコメントを得られていない。
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