[28日 ロイター] - インド当局が28日発表した10─12月期の国内総生産(GDP)は前年同期比4.4%増と前期の6.3%から伸びが鈍化した。
中央銀行による一連の利上げで需要が圧迫され、製造業が引き続き低迷した。新型コロナウイルス関連の要因で2021/22年度の成長率が高かったことの反動も10─12月期の減速につながった。
成長率はロイターがまとめた市場予想の4.6%を下回った。
製造業は前年比1.1%減。消費者需要や輸出の低迷を反映して2四半期連続のマイナスとなった。
GDPの約6割を占める個人消費は支出は前年比2.1%増と、前期の8.8%増(下方改定)から伸びが鈍化。設備投資の伸びも減速した。一方、政府支出はマイナス幅が縮小した。
L&Tフィナンシャル・ホールディングスのエコノミストは「民間および政府部門双方で消費の伸びが大幅に減速している」と指摘。「追加利上げの可能性と総需要の減速が相まって、製造業活動へのさらなる下振れリスクとなる」と述べた。
インド政府は22/23年度の成長率予測を7%に据え置くと同時に、21/22年については従来予測の8.7%から9.1%に上方修正した。
政府の首席経済顧問は記者会見で「今年のGDP伸び率は目標の7%を達成する公算が大きい」とし、1━3月期については4─4.1%の成長を見込んだ。
国際通貨基金(IMF)と世界銀行は、インドが23年に急成長を遂げると予想している。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」