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5月鉱工業生産、出荷減少止まらず在庫積み上がりが鮮明
2014年6月30日 / 00:27 / 3年後

5月鉱工業生産、出荷減少止まらず在庫積み上がりが鮮明

[東京 30日 ロイター] - 経済産業省が30日発表した5月鉱工業生産指数速報によると、耐久消費財を中心に出荷の低下に歯止めがかからず、生産抑制が追い付いていない。このため在庫の積みあがりが鮮明となり、今後の生産回復の足を引っ張る可能性が出てきた。

 6月30日、経済産業省が発表した5月鉱工業生産指数速報は前月比0.5%上昇の99.8と2カ月ぶりに上昇した。写真は都内で5月撮影(2014年 ロイター/Yuya Shino)

消費税引き上げに伴う先食い需要が自動車やパソコン、家電などで大きかった分の反動減が遅れて現れた。一方、増税分の実質所得目減りの影響はまだこれからとみられ、生産動向や予断を許さない状況だ。

5月の生産は前月比0.5%上昇の99.8となり、2カ月ぶりに上昇した。しかし、前月生産予測指数では4月の生産減から回復し1.7%程度上昇する見通しだったが、出荷の低迷で下振れを余儀なくされたものとみられる。ロイターの事前予測調査0.9%上昇も下回った。

背景にあるのが出荷の低迷。出荷指数は前月比1.2%低下と4カ月連続の低下、前年比は9カ月ぶりの低下に転じ、「水準は低い」(経済産業省)。出荷減少でも生産が上昇したため、在庫は前月比2.9%と大幅に上昇している。

経済産業省では「生産を減らしている業種でもそれ以上に出荷が落ちて、在庫が積みあがっている状況」とみている。

特に、自動車や家電、パソコンなどを中心に、耐久消費財の出荷は前月比7.4%と大きく低下。2月以降、減少が止まらない。輸用機械は出荷は3カ月連続で低下しているが、5月の生産は上昇しており、在庫は前月比で27%も上昇した。

生産予測指数は6月が前月比0.7%低下、7月が同1.5%の上昇となった。6月・7月とも、情報通信機械や輸送用機械など耐久消費財の下ぶれが響く。7月は上昇に転じる見通しとはいえ、一般機械関連の出荷後ずれが大きく影響しており、全体としては低下業種が目立つ。

結果を受けてエコノミストからは「生産と出荷・在庫の動きが崩れており、企業の予想以上に目の前の需要が弱まっている可能性がある。特に、代表的な耐久消費財である乗用車については、やや販売が鈍っているが、この状況が続けば、裾野が広く生産誘発係数が飛び抜けて大きいだけに、生産全体を抑制気味に推移させる可能性がある」(農林中金総合研究所)との見方も出ている。

経済産業省は生産の基調判断を「横ばい傾向にある」として据え置いた。

*表記を修正して再送します。

中川泉

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