June 29, 2018 / 12:22 AM / 3 months ago

鉱工業生産、5月も持ち直し傾向維持 貿易摩擦の影響表れず

[東京 29日 ロイター] - 経済産業省が29日発表した5月鉱工業生産指数速報は前月比0.2%低下した。4カ月ぶりの低下となったものの、ロイター事前予測より低下幅は小さく、4─6月期も増産となる可能性が高まった。自動車の減産も大型連休による計画通りのもので、米国高関税による鉄鋼生産への影響も小さかった。6、7月の生産予測も増産となり、貿易摩擦への企業の慎重姿勢は今のところうかがえない。

 6月29日、経済産業省が発表した5月鉱工業生産指数速報は前月比0.2%低下した。写真は鉄鋼所の煙突から出る煙。2010年10月に木更津で撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)

5月の生産の低下は主に輸送機械工業が前月比6.9%減となったことが主因。これは4月の生産を高めにして5月の大型連休による工場停止に備えた影響が出ている。6月には堅調な増産計画を立てており、特に在庫が積み上がっている状況でもないため、懸念は少ない。

米国から高関税の対象となっている鉄鋼業は前月比1.9%減産と4カ月ぶりの低下となったが、前年を上回る状態が続いており、生産水準は高い。こちらも6、7月の生産計画は増産が続く。

けん引役となってきた電子部品・デバイスは輸出向けのメモリや大型液晶素子などを中心に生産は予測指数を上回る勢いで上昇。6月の予測指数も上方修正された。経済産業省によれば、中国向け輸出は引き続き堅調で、米国による中国IT企業への制裁の影響などは今のところ明確に表れていないとしている。ただ出荷に比べて生産が強気なだけに、在庫は積み上がり気味だ。

鉱工業生産全体では、5月の生産0.2%低下に対して出荷は前月比1.6%低下、在庫は0.6%上昇した。生産の低下幅より出荷の低下が大きく、その分在庫は積み上がり気味となっている。前年より在庫水準が高い状態が続いており、経済産業省は在庫積み上がり状態はなかなか解消しないとみている。背景には、化学工業において定期修理前のプラスチック生産上積みや、化粧品の夏商品への切り替えもあり、在庫が高めとなっている影響もあるもよう。

生産予測指数は6月が前月比0.4%上昇、7月が同0.8%の上昇となり、生産計画は上昇傾向となっている。経済産業省は生産の基調判断を「緩やかに持ち直している」として据え置いた。

*内容を追加しました。

中川泉 編集:石田仁志 

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