July 31, 2019 / 9:14 AM / 3 months ago

物価鈍く税収下振れ、財政黒字化27年度に後ずれ=政府試算

 7月31日、内閣府は31日、2028年度までの経済財政見通しを示した「中長期の経済財政試算」を経済財政諮問会議に提出した。成長率や物価を今年1月の見通しから下方修正し、税収も伸び悩む姿を示した。基礎的財政収支の黒字化(PB)は、成長率2%程度の高成長ケースでも27年度に後ずれする。2017年撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 31日 ロイター] - 内閣府は31日、2028年度までの経済財政見通しを示した「中長期の経済財政試算」を経済財政諮問会議に提出した。成長率や物価を今年1月の見通しから下方修正し、税収も伸び悩む姿を示した。基礎的財政収支の黒字化(PB)は、成長率2%程度の高成長ケースでも27年度に後ずれする。成長率1%程度の現実的ケースでは、財政収支は赤字のままで、債務残高の国内総生産(GDP)比もほとんど改善しない見通し。

今回の試算には、10月からの消費税率10%への引き上げ、軽減税率実施、幼児教育無償化など、これまでに決まっている政策を織り込んでいる。

「成長実現ケース」での経済成長の見通しは、外需の弱さもあり足元は1月試算から下方修正され、22年度までは1%台の成長、23年度から実質2%、名目3%台の成長となる。

名目成長率も、物価上昇率が当面、想定より低いまま推移するシナリオに修正されたことにより、伸び悩んだ。消費者物価上昇率(総合)が2%に達するのは23年度以降。このため、税収が従来想定より低めに設定された。早期のデフレ脱却と税収増を目指す政府にとっては誤算だ。

その結果、歳出と税収等の差額であるPBの改善は前回見通しより遅れ、国と地方のPBは、政府が黒字化の目標とする25年度でも対名目GDP比マイナス0.4%、2.3兆円の赤字にとどまる見込み。明確に黒字化するのは27年度で、1.6兆円の黒字に転ずる。今年1月の試算では26年度の黒字化見通しだったが、後ずれを余儀なくされた形だ。

公債等残高は、18年度に対GDP比191.8%のピークをつけたが、今回の試算では19年度もそのまま改善しない。その後比率は低下していくものの、28年度でも159.9%と前回試算を上回ると見込んでいる。金利見通しは前回試算よりも低く設定されているにも関わらず、債務のGDP比はむしろ上昇する見通し。28年度の公債残高は1165兆円と依然、高水準となっている。

より現実の経済状況に近い「ベースラインケース」では、相対的に現実に近い想定を置く。その場合、28年度までにPBは黒字化せず、28年時点でも6.8兆円の赤字が残る。公債等残高は28年度に1182兆円に上り、対GDP比で186.1%までしか低下しない。

中川泉 編集:田中志保

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