January 4, 2019 / 6:48 PM / in 8 months

FRB議長発言:識者はこうみる

[4日 ロイター] - パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は4日、FRBは忍耐強く対応するとともに、経済の勢いが堅調であっても市場が織り込む下振れリスクに対して敏感との認識を示した。

 1月4日、パウエル米FRB議長は忍耐強く対応するとともに、市場が織り込む下振れリスクに対して敏感との認識を示した。写真はアトランタで同日撮影(2019年 ロイター/Christopher Aluka Berry)

パウエル氏はイエレン、バーナンキ両元議長との討論会で「とりわけインフレ指標がこれまで落ち着いている中で、われわれは経済動向を注視しつつ、忍耐強く当たる」とした上で、利上げは既定路線ではないと強調。必要に応じて「常に政策スタンスを大幅に変更する用意がある」と述べ、2016年当時と同様、金融引き締めの停止もあり得るとの考えを示唆した。

市場関係者のコメントは以下の通り。

●金融政策巡る懸念払拭、柔軟・忍耐強く対応との発言で

<スレートストーン・ウエルスの首席投資ストラテジスト兼シニアポートフォリオマネジャー、ロバート・パブリク氏>

米連邦準備理事会(FRB)は利上げに「柔軟」かつ「忍耐強く」対応していくと表明した。これを受け、市場では2019年に2回の利上げが実現しない可能性があるとの見方が広がった。

利上げが最大1回、もしくは実施されない可能性が出てきたことは、経済全体が抑制されることもリセッション(景気後退)に陥ることもないとの楽観的な見方につながり、ここ数カ月市場に漂っていた金融政策を巡る懸念は拭い去られるだろう。

●2つのメッセージに注目

<ジェフリーズ(ニューヨーク)の金融市場エコノミスト、トマス・サイモンズ氏>

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は2つのメッセージを送った。まずFRBの独立性については、外部から誰が何を言おうとFRBは適切と信じる行動を取ると明言した。それから昨年12月の連邦公開市場委員会(FOMC)声明とのつながりで、ドットチャート(今後の政策金利の推移を点で示したグラフ)が示す今年の利上げ軌道は低下していると強調した。

市場はこれまで、インフレ指標の鈍化や株安にもかかわらずFRBが利上げした事実にだけ目を向けてきた。その結果、景気が悪化してもFRBは何が何でも利上げを継続するという誤った見通しが広がったと思う。議長はこの点を明確に否定した。

さらに重要なこととして、議長はインフレ率がFRBの二重責務に伴う期待をやや下回っていると認めた。これは利上げ軌道が目先減速することを暗に示していると思う。

●BS縮小の「柔軟性」で不透明感払拭

<キャンター・フィッツジェラルド(ニューヨーク)の主任市場ストラテジスト、ピーター・チェキニ氏>

最近の連邦準備理事会(FRB)議長の会見を見ていると、市場との対話がうまくいかず、あまりにタカ派的な見解を翻す姿が目立つが、この日の討論会はまさに格好の例だった。利上げやバランスシートに関して議長が「柔軟性」という言葉を用いたことで、これまでリスク資産を覆っていた不透明感はずいぶん払拭されたと思う。バランスシート縮小は「自動操縦」だとするパウエル氏の当初の発言は、まるでそれが既定路線で市場の動向など配慮しないかのように受け取られたからだ。

*情報を更新します。

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