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10年ぶりの米利上げ:識者はこうみる

[16日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は、16日まで開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標をゼロ━0.25%から0.25━0.50%に引き上げることを決めた。

 12月16日、米FRBはFOMCで、FF金利の誘導目標を0.25━0.50%に引き上げることを決めた。写真は利上げ発表直後のニューヨーク証券取引所で同日撮影(2015年 ロイター/Lucas Jackson)

利上げは約10年ぶり。米経済は2007━09年の金融危機よる打撃を概ね克服したとの認識を示した。

市場関係者のコメントは以下の通り。

●保有債券の再投資で政策緩和継続

<シリコンバレー・バンク(カリフォルニア州サンタクララ)のシニア為替トレーダー、ピート・カラバトス氏>

金利正常化に向けた緩やかなプロセスになる。米連邦準備理事会(FRB)は保有する債券の元金と金利を再投資する。これはFRBがまだかなりの政策緩和を提供することを示している。

ドルについて全般的に強気な見方を維持する。米国が世界の他の国と比べてやや強い状況で、中銀の政策かい離が続く。

FRBはドルの強さを示唆している。ドル相場はインフレ抑制と原油価格の下落につながっている。インフレ率は最終的に2%に向けて上昇するだろう。

ドルは来年、対ユーロでパリティ(等価)を試す展開になる可能性があると考える。

●来年は四半期ごとに25bp利上げが基本シナリオ

<レイモンド・ジェームズ(フロリダ州)の首席エコノミスト、スコット・ブラウン氏>

今回の決定内容は、過去数カ月間言われ続けてきたことと変わっていない。すなわち、1)金融政策は当面、依然として緩和的、2)将来の政策行動は指標内容次第、3)経済状況は段階的利上げを正当化するような流れとなる見込み──だ。

FRBメンバーのいわゆるドット・プロット(今後の政策金利の推移を点で示したグラフ)にはある程度ばらつきがみられるものの、前回9月ほどではない。それによると、2016年は100ベーシスポイント(bp)の利上げが見込まれており、それぞれ3月、6月、9月、12月のFOMCで25ベーシスポイント(bp)ずつ利上げされる公算が大きい。想定外の状況になれば変更はあり得るが、これが基本シナリオと考えられる。

●異例に緩和的な引き締め局面に突入

<アリアンツの首席経済アドバイザー、モハメド・エラリアン氏>

米連邦準備理事会(FRB)は史上最も緩和的な引き締め局面に突入した。FRBは金利を「緩やか」な道筋にすることによって、市場を安心させることに尽力するだろう。これは通常の利上げサイクルとは異なり、異例に緩和的な引き締め政策となる。

●FRBが米経済に自信、不透明感後退を歓迎

<ITGの分析・セールス・トレーディング部門責任者、マイケル・マラル氏>

米連邦準備理事会(FRB)の来年の見通しについて極めて楽観している。FRBが経済に自信を示すことは、まさに市場が求めていたことだ。

FRBは来年実施することを説明しており、投資家は不透明感の後退を歓迎している。

●声明はハト派的、利上げペース緩やかとのメッセージ

<ジャネイ・モンゴメリの首席投資ストラテジスト、マーク・ルスチーニ氏>

声明には数回、段階的との表現が見受けられ、ややハト派的だったと感じた。FRBは投資家に対し、今後の利上げペースは急激なものにはならないとのメッセージを送ろうとしているようにみえる。

●リスクバブルの一部解消へ第1歩

<ソーンバーグ・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ニコロス・ベンディッティ氏>

2016年末には(フェデラルファンド金利)が基本的に1.40(%)となるだろう。短期的には、すべての債券ファンドの変動がやや大きくなる恐れもある。当初は若干の不安が生じる可能性もあるが、明日になれば日が昇り、快晴となるだろう。米金融業界では総じて過去数年間、債券トレーディング(規模)が相当圧縮されていた。

幅広い投資家が(投資)収入に依存している問題がある。過剰なリスクをとらないで、収入を獲得することは極めて困難だった。今回が、環境正常化につながり、これまで続けられた金利政策の結果、生まれたリスクバブルの一部を解消する第1歩となる。

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