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コロナ前の水準回復した日経平均、一時マイナス圏 識者はこうみる

[東京 4日 ロイター] - 4日の東京株式市場で続伸して始まった日経平均は、2万3000円が意識される水準まで上昇した後は足踏み状態となり、マイナス転換する場面もみられた。市場関係者の見方は以下の通り。

 6月4日の日経平均は強もちあい。2万3000円が意識される水準まで上昇した後は、足踏み状態となっている。写真は都内の証券会社前で2018年9月撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)

<みずほ証券 投資情報部部長 倉持靖彦氏>

日経平均はほぼコロナショック前の水準まで回復した。感覚としてはほぼ全値戻しとなるため、利益確定売りが出るのは自然な流れだ。新型コロナウイルスの感染拡大抑制に伴い、各国が経済活動再開に向けて動き始めた。大規模な景気対策も実施されており、経済活動再開への動きが世界的なコンセンサスになりつつある。これまでは思惑で買っていたが、今週は思惑が事実に変わるのを実感できた1週間となったのではないか。

物色も広がっており、出遅れ株にも買いが入るようになった。ただ、物色の拡大は踊り場形成のシグナルでもあるため、当面はもみあいが継続する可能性がある。

一方で、ITや半導体関連ではコロナ前の水準よりもさらに上昇する銘柄がみられる。新型コロナ以降、テレワークの拡大などを受け、より高度な技術が求められるようになった。データセンターや半導体装置にこれまで以上の設備投資が行われるようになり、価格が上がりやすいステージに入りつつある。ポストコロナの産業構造の変化は今後の大きな注目ポイントとなる。

<東海東京調査センター シニアストラテジスト 中村貴司氏>

マーケット関係者の中では、ショートポジションが積み上がった状況から、6月限メジャーSQ(特別清算指数)算出まで高く、日経平均で2万3000円台の相場にというのがコンセンサスになっているが、そうした想定を上回るアップサイド・リスクがあるとみている。

現在は買い戻しが中心で、騰落レシオ、RSIなど過熱感を示すテクニカル指標の異常値を許容している格好だが、実際に2万3000円を回復した場合は、リスクパリティ戦略のファンドも買わざるを得なくなる。さらに、直近の経済指標から景気モメンタムも改善しており、そうなると中長期の運用資金が株式市場に向くことになりそうだ。今は踏み上げを主体とした金融相場の動きだが、業績相場に移行する可能性もある。

短期筋の買い戻しに、これら中長期の資金が流入した場合は、押した場面ではすぐに買いが入るため、そうなると株価は下げにくい。予想外の上昇を考える必要が出てきたといえそうだ。s

<第一生命経済研究所 主任エコノミスト 藤代宏一氏>

日本株は予想外に強い動きとなっている。後付けの理由になるが、景気対策が尽きないという見通しが相当固められてきたからではないか。今回のコロナ危機は自然災害的に発生したため、責任を追及するべき犯人がおらず、困っている人を新しい政策で救おうという話がすんなりと通りやすい。

実際、日本でも特別定額給付金で一律10万円が配られ、一時的に所得が潤う人がいる。そのように考えると、企業収益は落ちるかもしれないが、マクロでみて民間部門は傷つかないというストーリーが少しずつ出てきそうだ。

コロナ「第2波」が来たら、なし崩し的に給付金第2弾、第3弾となっていく可能性もある。政策に対する期待がとてつもなく強い、ということが今の株高の説明付けとして適しているのではないか。株価は3月に底打ちした後、ここまで押し目らしい押し目がなく上昇してきただけに、政策の打ち止め感が出た場合は失速して調整する可能性が高いとみている。

*内容を追加しました。

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