January 21, 2019 / 4:09 AM / 6 months ago

中国GDP、28年ぶり低い伸び:識者はこうみる

[21日 ロイター] - 中国国家統計局が21日発表した2018年の成長率は6.6%と、17年(改定値)の6.8%から低下し、28年ぶりの低水準を記録した。米中貿易戦争を背景に投資や消費者心理が低迷した。

 1月21日、中国国家統計局が発表した2018年の成長率は6.6%と、17年(改定値)の6.8%から低下し、28年ぶりの低水準を記録した。写真は1日江蘇省の建設現場で撮影(2019年 ロイター)

市場関係者のコメントは以下の通り。

<フィデリティ投信 インベストメントディレクター 福田理弘氏>

米中貿易摩擦やその他理由を背景にする景気後退懸念は、すでに昨年12月の大幅下落で株価に織り込まれている。それは安川電機(6506.T)や日本電産(6594.T)が業績予想の下方修正を発表した後に株価の下押しが深まらなかったことから確認されており、ロングオンリーの投資家にも徐々に買い意欲が出てきたようだ。

中国経済は成長鈍化が数値として顕在化しつつあるが、後退局面入りしたわけではない。半導体関連やFA(工場自動化)関連は在庫調整を余儀なくされているものの、本当に景気が腰折れしていないのであれば、6月までのどこかでそれも落ち着くだろう。

そうは言っても、日経平均が2万3000、2万4000円を目指していくほどの力強さは出ないだろう。通商協議で落としどころを見つけたとしても、米中両国の覇権争いに決着がつくわけではないとみる向きが多いからだ。

3月末までの日経平均のレンジは2万0000円─2万2000円程度を想定している。日本企業の第3・四半期決算発表で過度に悲観が強まらず、米中、日米の通商協議、英国の欧州連合(EU)離脱問題などが穏当に行けば現行水準からもう少し戻りを試すことができるだろう。

<マッコーリー・キャピタル(香港)のエコノミスト、LARRY HU氏>

中国経済には3本の柱がある。インフラ、不動産、輸出だ。インフラは回復しつつあるが、不動産と輸出は鈍化している。

下半期にインフラ、不動産分野で刺激策が拡大されると予想する。

<キャピタル・エコノミクスのシニア中国エコノミスト、ジュリアン・エバンズプリチャード氏>

2018年終盤の経済成長が引き続き軟調だったことが示されたが、政策主導のインフラ支出回復などが寄与し、大方の予想よりよく持ちこたえた。

とはいえ、世界経済の成長鈍化や信用の伸び鈍化の影響による逆風が今後数カ月間で強まる見込みであることを踏まえると、中国経済は刺激策の拡大を受けて今年下期に安定する前に一段と弱まる可能性が高い。

<ムーディーズ・アナリティックスのアジア太平洋地域チーフエコノミスト、スティーブ・コクラン氏>

中国政府が景気を良好な軌道にとどめるために、可能な限り選択的刺激策を打ち出すことになるのは確実だ。預金準備率の再引き下げも容易に行う可能性がある。預金準備率はまだ、金融危機時の水準まで下がっていない。これに加え、多少の減税も見込まれる。

消費者は高水準の債務を抱えているため、消費支出の押し上げは困難を伴う見通し。企業の債務水準も高い。地方政府も債務に縛られている。このため、問題となるのは、政府が刺激策を提供できるかどうかではなく、刺激策の実際の効果だ。

<AMPキャピタルのチーフエコノミスト、シェーン・オリバー氏>

特に大きな驚きはない。国内総生産(GDP)成長率は小幅低下したが、予想はされていた。中国の経済成長鈍化を巡る解釈と一致している。

昨年末にかけての鉱工業生産と小売売上高の伸びは、ある程度の安定化傾向を示している。概して悪い数字ではないが、これらの数字にどの程度の信頼性があるかには議論の余地もあろう。

当社では第1・四半期は、輸出鈍化により成長も鈍化すると予想している。ただ、通年では6.2%の成長を見込んでいる。

当局の反応に関する限り、2015/16年にみられたような刺激策が実施されるとは考えていない。

<コンティニュアム・エコノミクスのアジア担当首席エコノミスト、ジェフ・ウン氏>

指標は国内外の弱さに起因する中国の景気減速を引き続き反映している。12月の鉱工業生産と小売売上高が予想を上回ったことは好材料だ。これは経済に底堅さがある程度存在することを浮き彫りにしており、的を絞った刺激策の一部が景気支援で多少奏功していることを示している。

貿易戦争は経済成長率に直接の影響を与えなかった。成長の大半が国内要因で支えられているからだ。貿易戦争は消費者や投資家の信頼感に対してより大きな影響を及ぼした。

*内容を追加しました。

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