March 9, 2020 / 4:18 PM / 24 days ago

ダウ一時2000ドル超急落、売買停止発動:識者はこうみる

[9日 ロイター] - 9日の米国株式市場は急落し、寄り付き直後にS&P総合500種が前日比7%下落したことで、サーキットブレーカーが発動し、取引が15分間停止された。

取引再開後、ダウ工業株30種は一時2000ドル以上下げ、取引時間中の下げ幅としては過去最大を記録した。中盤の取引で、主要3指数の下落率は4%前半から後半。ダウは約1250ドル安で推移している。

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の協調減産合意が崩壊したことを受け、サウジアラビアは4月の生産量を日量1000万バレルを大幅に上回る水準に引き上げる方針。これを受け、9日の原油先物価格は一時約30%下落した。

市場関係者のコメントは以下の通り。

●原油急落受けパニック、FRBの救済予想=スパルタン

<スパルタン・キャピタル証券(ニューヨーク)の首席市場エコノミスト、ピーター・カルディリョ氏>

原油価格の急落を受けパニック売りが出た。市場では恐怖感が高まっている。原油価格の下落が継続すれば、世界経済はそれほど遠くない将来にリセッション(景気後退)入りする可能性がある。金価格、国債利回り、ドル相場でも同様のことが示されている。

市場がパニックモードに入ったことで、米連邦準備理事会(FRB)が救済に動く可能性がある。FRBの政策ツールは幾分限定されているため、新たな量的緩和(QE)などの措置を導入せざるを得ないかもしれない。

週内にもダウ工業株30種は2万ドル、S&P総合500種は2500を下回る公算がある。米経済がリセッションに陥った場合、歴史を見れば明らかだ。リセッション入り後に再選された大統領はいない。現時点では状況の悪化が示唆されており、米経済はリセッションに向かっている可能性がある。原油価格が崩壊すれば景気は良くならない。

●テクニカル売り激化へ、QE観測高まる見通し=OANDA

<OANDAのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏>

短期的には株価急落阻止に向けた中銀や政府による措置は効果を発揮しない公算が大きい。米連邦準備理事会(FRB)が金利をゼロ近辺に引き下げるとの期待も支えとはなっていないようで、テクニカル的な売りは激しさを増している。原油相場急落がデフレ懸念をあおっているようで、FRBは懸念払拭に追われることになるだろう。

新型コロナウイルスを巡る不安、デフレリスク、信用市場における緊張の高まりを受け、市場ではFRBが近く新たな量的緩和(QE)策を打ち出す観測が高まることが予想される。

今後数日は激しいテクニカル的な売りが続く可能性があるが、新型ウイルスを乗り越え、原油安に順応し、世界的な刺激策が今後1年で実施されるという予想から、投資家は長期的には株式市場に戻ってくる公算が大きい。

●すぐに下値拾いの買い、売り継続せず=チェリーレーン

<チェリーレーン・インベストメンツ(ニュージャージー州)のパートナー、リック・メックラー氏>

現在見られている売りは急速にやむとみている。株価がこの水準にあれば、下値拾いの買いが入るだろう。ただ、原油価格を巡る問題はおのずと解決するのか、サウジアラビアとロシアはいずれ何らかの譲歩を行うのかといった大きな疑問が存在している。こうしたことの先行きを見通すのは難しい。

市場は先行きが見通せないことに対しパニックを起こす。下落すればするほど、一段と神経質になる。

サーキットブレーカー発動を巡る考えは支持している。感情に任せて売られているのか、それとも株価は大幅に低い水準にあるべきとの確信に基づいて売られているのか確認することができる。

サーキットブレーカー制度が存在していることを踏まえると、今日の取引を通してこのペースで売りが継続する公算は小さい。ただ市場心理は群集心理のようなもので、下落すればするほど一段のパニックに陥る公算は大きくなる。

●金融危機再来も、原油安追い打ち=ブライト

9日の米国株式市場は急落し、寄り付き直後にS&P総合500種が前日比7%下落したことで、サーキットブレーカーが発動し、取引が15分間停止された。ニューヨーク証券取引所で撮影(2020年 ロイター/BRYAN R SMITH)

<ブライト・トレーディング(ラスベガス)の市場構造部長、デニス・ディック氏>

気が狂いそうな相場展開だ。新型コロナウイルス懸念で市場が不安定になっているところに、今度は(協調減産決裂による)原油安が追い打ちになった。原油価格の急激な値下がりで第2の金融危機が訪れる恐れもある。金融機関はただでさえ金利低下で収益が低迷しているのに、ここにきて原油安となれば石油会社への打撃は免れず、銀行が抱える不良債権も膨らみかねない。こうした金融危機再来の危険性は先週末に原油が急落するまで想定外だった。

とはいえ、最大の懸念が新型ウイルスであることに変わりはない。市場はかなり売られ過ぎの状態にあり、やや値を戻してもおかしくないと考える。

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