[23日 ロイター] - 米半導体大手のテキサス・インスツルメンツ(TI)とインテルが直近決算発表時に示した需要見通しは対照的な内容だった。投資家は26日からの週に予定されている他の半導体メーカーの企業決算で今後の需要動向を見極める必要がある。
TIは21日、第3・四半期の売上高はほぼ横ばいになるとの見通しを示し、第4・四半期の見通しは言及を避けた。これを受けて受注が減速している可能性があるとの見方が出た。
これとは対照的にインテルは22日、通期売上高予想を上方修正した。ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は、「爆発的な需要」に半導体業界が追い付くには2年かかると述べ、コロナ禍での在宅勤務普及に伴うパソコン需要が来年も続くとの見通しを示した。
一方、サミット・インサイツ・グループのアナリスト、キンガイ・チャン氏は、2022年のパソコンの獲得可能な最大市場規模(TAM)が前年比拡大するとのインテルの見通しには同意していないとし、グーグルのタブレット型ノートパソコン「クロームブック」などの在庫は積み上がっており、ノートブックパソコンは21年第4・四半期に供給が需要に追い付くとの見方を示した。
26日からの週には、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、クアルコム、サムスン電子、SKハイニックスが決算を発表する。
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