May 7, 2014 / 12:16 PM / 6 years ago

インタビュー:集団的自衛権は必要=安保法制懇座長代理

[東京 7日 ロイター] - 安倍晋三首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の北岡伸一座長代理(国際大学学長)は7日、ロイターとのインタビューで、現在の安全保障環境にも個別的自衛権や警察権で対応できると主張する公明党に反論し、集団的自衛権の行使容認の必要性をあらためて訴えた。

 5月7日、安保法制懇の北岡座長代理はインタビューで、公明党に反論し、集団的自衛権の行使容認の必要性を訴えた。写真は海上自衛隊機。相模湾上空で2012年10月撮影(2014年 ロイター/Yuriko Nakao)

<「憲法解釈変えない法整備は手品」>

同懇談会は今月12日の週に報告書を提出する。北岡氏によると、憲法が認める必要最小限の自衛権に集団的自衛権が含まれるとの見解を示すとともに、行使が可能になるよう憲法解釈の変更を提案する。

安倍政権はその後に政府としての案を示して与党と協議に入り、解釈変更を閣議決定したい構えだが、公明党は行使容認に慎重な姿勢を崩していない。

北岡氏は集団的自衛権の具体例として、日本を防衛する米艦船が攻撃された場合に、自衛隊が反撃するケースを指摘。公明党は個別的自衛権で対応可能と主張しているが、北岡氏は「周辺事態法をどのように変えればいいのか思いつかない。つまり不可能ということだ」と語った。「公明党や野党が(主張するように)憲法解釈を全く変えないで法整備ができるなら、歓迎したい。しかし、それは手品、奇跡だ」と述べた。

また、グアムへ飛んでいくミサイルを日本が上空で撃墜するケースについて「警察権で対応できるという主張があるが、上空を通過するミサイルをすべて撃ち落とせることになったら、日本の領空支配は宇宙にまで及ぶことになる。公明党はこのようなコンセプトを作るのか、とても危険だ」と述べた。

<中国も支援対象>

報告書には集団的自衛権を行使する際の6つの指針として、1)密接な関係にある国が攻撃を受ける、2)放置すれば日本の安全に重大な影響を及ぼす、3)攻撃を受けた国からの明示的な支援要請がある、4)首相が総合的に判断する、5)国会承認を受ける、6)第三国の領域を通過する場合の当該国の同意を得る──を盛り込む。

北岡氏は、国会承認について事後でも可能との見解を示した。

地域は限定せず、対象国も明示しない。同盟国の米国だけでなく、オーストラリアや韓国、英国なども対象になりうるという。北岡氏は「中国が攻撃されて放っておけば日本に重大な影響を及ぼす場合、日本に対応できる技術があって要請があれば、中国も支援する」と述べた。

憲法解釈の変更で集団的自衛権の行使を容認することには、公明党以外からも批判があるが「憲法はバイブルではない。より良いものになるよう作り直したり、解釈を変えたり、改正すべきだ」と反論。「改正は難しいので、(解釈変更など)柔軟であるべきだ」と語った。

そのうえで「日本が個別的自衛権だけで自国を守ろうとするなら、核大国になる必要がある。集団的自衛権、信頼できるパートナーに頼るのは、軍事大国になるより良い選択肢だ」と述べた。

報告書は集団的自衛権のほかに、有事か平時か判断がつかない「グレーゾーン」事態への対処や、在外邦人の救助などを可能にする法整備を提言する。

*インタビューは英語で行いました。

久保信博、リンダ・シーグ 編集:田巻一彦

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