May 20, 2019 / 5:25 AM / a month ago

インタビュー:ハワード・マークス氏には今の仕事を続けてほしい=ブルックフィールド

[東京 20日 ロイター] - 世界最大級のオルタナティブ投資会社、加ブルックフィールド・アセット・マネジメント(BAM)のブルース・フラット最高経営責任者(CEO)は、米オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏について、資産運用や投資家宛てレターなど今の仕事を長く続けてほしいと話した。

 5月20日、世界最大級のオルタナティブ投資会社、加ブルックフィールド・アセット・マネジメント(BAM)のブルース・フラット最高経営責任者(CEO・写真)は、米オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏について、資産運用や投資家宛てレターなど今の仕事を長く続けてほしいと話した。16日に東京の同社事務所内で撮影(2019年 ロイター/Hideyuki Sano)

BAMは今年3月にオークツリーと同社の過半数の株式を取得することで合意。

オークツリーの共同創業者兼会長で、世界的な著名投資家であるマークス氏の今後や後継問題が注目されていた。同氏が執筆する投資家レターは、ウォーレン・バフェット氏も愛読することで知られる。

BAM(BAMa.TO)(本拠地トロント)は、不動産、再生エネルギー、インフラストラクチャー、プライベート・エクイティ(PE)に強みを持つ資産運用会社で、世界30カ国余りに3650億ドル(約40兆円)超の資産を有する。一方オークツリー(OAK.N)(本拠地ロサンゼルス、運用資産残高1190億ドル)はディストレスト投資を得意とする。

ロイターが16日に実施したフラット氏の来日インタビューは以下の通り。

――3月の(BAMがオークツリーの過半数株取得で合意した)ニュースには驚かされた。フラット氏自身も「カナダのウォーレン・バフェット」と称され、オークツリーのマークス氏とともにバリュー投資家として知られるが、マークス氏とのつながり、そして今回のタイアップが実現した経緯は。

「(オークツリー共同会長の)ブルース・カーシュ氏とは旧くから親交があったが、マークス氏と会ったのは数年前。ただし、彼の投資哲学には随分前から共鳴していた。今回の件は、昨年秋に私から両氏に、一緒になる気がないかと話を持ちかけた」

「我々の投資哲学には相通じるものが多い。オークツリーの投資実績を振り返ると、私がやっても、10のうち7か8は同じ投資行動をとったと思うほどだ。お互いに、手を組むにはぴったりの相手だった」

――マークス氏は73歳。オルタナティブの中でも主な運用対象に違いがあるが、彼からバトンを渡されたという認識で良いのか。

「マークス氏には、今の仕事をあと25年位続けてもらいたいと考えている。運用も、投資家向けのレターもだ。本人からは25年というコミットはもらっていないが、私からは『25年ほどやってもらえるとありがたい』と伝えている」

――マークス氏は何と答えたのか。

「それは本人に聞いてもらうとして。いずれにせよ、我々はオークツリーのブランドはそのまま残すつもりだ。オークツリーブランドを差別化して有することは、BAMのブランドのさらなる強化に寄与すると思う」

「わかりやすい例を挙げれば、自動車メーカーのフォルクスワーゲンは傘下にポルシェとランボルギーニを持つ。どちらも素晴らしい車だが、別々のブランドだ。そんなイメージでいる」

――今回のディールでは、BAMが62%、オークツリー経営陣が38%の株を保有する。2022-29年の間に100%まで比率を高めることも可能なオプションだ。

「オークツリーを100%取得することには関心がない。我々の主眼は、マークス氏を含む現経営陣がそのまま独立して経営を続けてくれることで、むしろ長年にわたって株式を持ち続けてほしいと考えている」

――BAMは最大手の米ブラックストーン(BX.N)に匹敵する巨大オルタナ投資会社になる。今後、さらなるM&Aで世界最大を目指す考えはあるか。

「ブラックストーンは素晴らしい投資会社だが、当社は今回のタイアップにより既に十分な規模を有すると考えており、これ以上のM&Aは意図していない。無論、将来のことに『絶対』はないが」

「世界的に低金利環境が続く中、リスクに見合うリターンを得られる稀少な投資先として、オルタナ運用のビジネスは成長を続けている。機関投資家も近年オルタナ投資を拡大しており、大きな資金規模に対応できる運用会社へのニーズが高まっている」

「当社は、PE、インフラ、再生エネ、不動産はもちろん、クレジットの分野で世界一の運用者であるオークツリーとの今回のタイアップにより、クレジットを含めて投資家に規模感のあるオファーができる」

「マークス氏は投資の世界の賢人であり、そのタイミングの取り方は素晴らしいのひと言に尽きる。今後彼には当社の取締役会にも加わってもらい、その幅広い知見がBAM全体に生かされることを期待している」

――アジアでのビジネスについて。

「現時点では、アジアは当社の総資産のうち大きな比率を占めていないが、その伸びは著しく、10年後には大きなプレゼンスとなるだろう。アジア太平洋地域が全体に占める比率は現在10%未満だが、長期的には25%に達する見込みだ」

インタビュアー:植竹知子 編集:伊賀大記

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