January 29, 2018 / 12:03 AM / 4 months ago

日米欧の量的引き締め、リスク評価問われる=岩田一政氏

[東京 29日 ロイター] - 日本経済研究センターの岩田一政理事長は、自身が副総裁を務めていた当時の議事録を日銀が29日公表するのに合わせ、ロイターなどとの取材に応じ、日米欧の中央銀行が量的緩和を縮小している現在の政策運営について「リスクをどう評価するか問われている」と指摘した。

 1月29日、日本経済研究センターの岩田一政理事長(写真)は、自身が副総裁を務めていた当時の議事録を日銀が29日公表するのに合わせ、日米欧の中央銀行が量的緩和を縮小している現在の政策運営について「リスクをどう評価するか問われている」と指摘した。都内で2012年9月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

日銀は半年ごとに10年前の金融政策決定会合の詳細な議事録を公表。今回は2007年7━12月分を示した。

当時は量的緩和を06年に終了し、同年にはゼロ金利政策も解除、07年2月には利上げに踏み切り、日銀としてはさらなる利上げのタイミングを模索する中で、米サブプライム問題で円高・株安に見舞われるなど難しい政策判断を迫られた時期だった。

議事録では、審議委員らが海外発のリスクオフと原油高を背景とした堅調な物価の狭間で、政策運営に悩む姿が浮き彫りとなっているが、当時の岩田氏は「ドイツで証券化商品をかなり幅広く扱っていた銀行が破綻したと聞き、グローバルにすさまじいことが起こりそうという予感がした」「アメリカに次いで、いつ日本でもリセッションが来るかを気にしていた」と述べた。

ただ、同時に「当時は円安基調だった。(主要国中銀で)日本が一番遅れて引き締め方向に動いてたこともあり、2007年初めにはユーロが上がり過ぎて『とても耐えられない』『日銀はなぜ利上げしないのか。キャリートレードを放置すべきでない』との声が欧州政策担当者から出るくらいだった」と指摘。日銀の利上げ志向には、海外からの見解の影響があった可能性をにじませた。

量的緩和を06年に終了してしまっていた影響について、当時は「その影響について日本で質問が出ることは少なかった。マネタリーベースが相当収縮したことが、(その後の)リセッションなどにつながった可能性があるかもしれない。政策の検証、歴史的評価は難しい」と述べた。

現在の日銀は、政策の目標を金利に変更し、強力な緩和策を推進中。一方、国債買い入れの量は、緩やかに減らしてきている。「現在、日米欧中銀が量的緩和の引き締めを進めており、米国では4200億ドルくらいの減少になる。日銀も買い入れの額を(残高ベースで)80兆円から40兆円程度に向け、先行きは20兆円ぐらいまで減らすのでないか。米利上げとともにグローバルな量的引き締め局面に変化するリスクをどう評価するか問われている」との見解を示した。

竹本能文 編集:田巻一彦

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