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インタビュー:利回り3%なら米国債は魅力、円債本格回帰まだ=明治安田生命

[東京 27日 ロイター] - 明治安田生命保険の大崎能正・執行役員運用企画部長は27日、ロイターとのインタビューに応じ、米長期金利やドル高・円安はいったんピークをつけたとの見方から、利回り3%台の米国債にタイミングをみて投資する意向を示した。日本国債については必要分を淡々と買ってはいるものの、今後の利回り上昇を見込んで「今はまだ買いのペースを上げる時ではない」と話した。

 7月27日、明治安田生命保険の大崎能正・執行役員運用企画部長はロイターとのインタビューに応じ、米長期金利やドル高・円安はいったんピークをつけたとの見方から、利回り3%台の米国債にタイミングをみて投資する意向を示した。写真は2013年2月撮影(2022年 ロイター/Shohei Miyano)

主なやり取りは以下の通り。

──2022年度第1・四半期は世界的な金利上昇とドル高・円安が急速に進行した。年度初に示した資産運用計画に変更はないか。

「米国が利上げする一方、日銀の金融政策は変わらず、金利差から為替は円安に動く。元々は9月頃に金利・為替のピークが来るとみていたが、第1・四半期に来てしまった。ボラティリティーは上がったが、基本的な方向性もとるべき投資行動も変わらず、運用計画を変える必要はないとの認識だ」

「為替だけを見ると円安はもちろん弊社にとってプラスで、外貨建て資産の含み益が増えていく。だが、今回は金利で結構やられている。為替と金利の影響を両方足すと、外貨建て資産全体で(収支は)トントンから若干マイナスというイメージだ」

──米10年国債金利やドル/円は、先日つけた3.5%手前や140円手前がピークとみるか。

「ドル/円はもう1回140円まで行くかもしれないが、その後150円を目指すことはなく、同水準あたりがピークだとみている。米国が利上げを進める中でも長期金利はほとんど上がっておらず、再び上振れすることがあっても3.5%、4%とどんどん上がるとか、年度下期にもう1度ピークがくることはないと思う。徐々に円高になり、米長期金利も落ち着いていくとみている」

──日本、欧州については。

「日本は年度上期は元々金利は上がらないとみており、年度末と(来年4月の)日銀の黒田東彦総裁の任期満了に向けて上昇圧力がかかるとの見方は変わらない。ただ日銀については、海外投機筋の仕掛けに対して頑なにイールドカーブ・コントロールを守ろうという姿勢が明確になったため、円金利は年度初めに予想したより上がりづらい。年度末まで今の水準をキープする可能性もあると思い始めている」

「欧州は予想通り利上げをしてきたので金利は緩やかに上がるが、米国と比べてロシア・ウクライナ問題の影響を直接受けやすく、政策金利を急激に引き上げるとリセッション入りの可能性が高いので、そんなに高くは引き上げないだろうとみている」

──そうした見立ての結果、どのような投資行動をとるか。

「オープン外債を買う時は為替と金利で判断し、ドル/円が135円の時でも金利が魅力的であれば買う。ただ、米10年債の3%台は魅力的。我々は円の負債を抱えるが、円金利はそんなに高くないので、3%台の外債をポートフォリオに組み入れることで健全なALM(資産・負債の総合管理)を組めればいい。何年か先を考えた場合、3%の米金利というのはあまりチャンスがない水準だと思っている」

「ただ、今買うとヘッジコストがどんどん上がってしまう。ヘッジコストがこれから下がるという段階で買えれば良いが、タイミングが難しい。オープンで買って、オプション取引を使いヘッジコストがかからない状況で債券を持ち、適切な時に為替予約でヘッジをするといった工夫をしている」

「米長期金利が再び3%台に乗せて、その時の為替がどれくらいか次第だが、例えばドル/円が135円を割る水準にあれば、米国債をオープンで買い入れて、その後140円になればヘッジする、などが考えられる」

──円債も超長期金利が随分上昇した。

「円債は年度初の計画でも上期4割・下期6割のペースでの購入を予定しており、第1・四半期は年初予算の20%くらいを買い入れ、ほぼ計画通り淡々とロングエンドを買っている。第2・四半期も金利を見ながら同程度のペースで買う予定だが、ただ(30年金利が)1.3%付近でまとまって買うことはない。今はペースを上げる時ではないと思っている」

「6月に海外勢の売り仕掛けがあった際は、日銀がもし動いたら長期金利が跳ねて相場が一気に崩れるリスクもあるとみて、予定以上に手を出さずに静観していた」

「金利が跳ねる時があれば拾っていきたい。(30年金利が)1.5%に上がれば拾っていく可能性はあるが、上期4割・下期6割のペースは変えず、どこで多めに買うかは金利水準を見ながらになる。円金利については下方向はあまり考えておらず、上がるしかないとみる」

──米国以外の外債投資について。

「ヘッジ外債で言うと、米国がなかなか今買いにくいので、第1・四半期はヘッジ外債はユーロ中心に買った。具体的にはイタリア、スペインの国債だ」

「インフレ対策のために利上げせざるを得ない状況だが、ユーロ圏は米国と比べて景気が弱く、金利の上げ幅やピークは米国よりかなり低くなるだろう。ヘッジコストも米国のようには上がらない。今は欧州国債の方が買いやすいと思っている」

(インタビュアー:植竹知子 編集:伊賀大記)

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