June 6, 2019 / 10:10 PM / 14 days ago

インタビュー:収益力は8000億円狙う水準に=三井住友FG社長

[東京 7日 ロイター] - 三井住友フィナンシャルグループ(8316.T)の太田純社長は、ロイターとのインタビューで、来年度からスタートさせる次期中期経営計画では、トップラインを増やすことで実力ベースの当期利益を現在の6000億円台から8000億円を狙う水準に引き上げたいと語った。

既存ビジネスの強化に加え、グループ内に100億円規模の成長が見込める金融関連ビジネスを複数立ち上げる考えも示した。

太田社長は「実力ベースの収益は現在、当期利益で6000億円前半から半ばぐらいだが、できれば7000億円を超えて8000億円を狙う水準に持っていきたい」と語った。

グループ内の各社の収益力向上とシナジーの発揮のほか、グループ内に、小規模だが将来の成長が見込める新たなビジネスを作り出す方針も明らかにした。太田社長は「『社長製造業』になりたい」と話した。

6日に実施したインタビューの詳細は以下の通り。

――来年から始まる中計では、巡航速度で当期利益の水準をどこまで引き上げるのか。

「現在の中計を検討する時に、われわれの実力ベースの当期利益は6000億円程度と想定した。2年経過して6000億円台前半から半ばぐらいまで上がってきたと考えている。これまでは与信コストが想定よりも低かったので、結果として7000億円超の当期利益になっている。これをさらに底上げしたい。できれば7000億円を超え、実力ベースで8000億円を狙う水準まで行きたい」

――銀行以外の子会社の収益が、グループ連結収益の半分を超えた。

「グループ各社は、まだまだ伸ばせる余地がたくさんある。証券はホールセール業務、海外ビジネス。リースは銀行の連結対象から外したため、銀行法上できなかったビジネスができるようになる。クレジットカードもキャッシュレスの流れの中で、新規分野は大きい。各社の収益を拡大するとともに、グループの総合力を結集して顧客に先進的で高度なサービスを提供する」

――グループ内に、生体認証アプリやコンビニ収納サービスなどの新規ビジネスを担う子会社をいくつか立ち上げている。

「次期中計は、トップラインを増やす計画だ。その方策はいろいろあるが、1つは売上高100億円を目指せるようなビジネスをいくつも作っていきたい。結果としてボトムラインを増やしていく。今、そのネタになるような塊をあちこちで作っている。今は生みの苦しみの最中だが、中にはうまくいきそうなものもあり、これからが楽しみだ」

「われわれは『社長製造業』になりたい。社内で手を上げた従業員に、経営資源を渡して会社を作ってもらい、社長をやってもらう。人材も資金もシステムも必要だが、成長が見込まれるところに重点的に投資する」

――SMBC日興証券買収から、10年が経つ。

「買収時の想定以上に成長している。買収時には国内リテール証券だったが、ホールセール部門と海外部門はゼロから立ち上げ、ようやく機能としてそろいつつある。特に海外は、これまで積極展開してこなかったので今後伸ばしていく。後発なだけに、リスク・リターンを見極めながら、どこなら戦えるのかを検討していく」

「銀行の顧客基盤に対して共同でサービスができるという意味で、銀行系の証券は成長余地がある。これからの成長エンジンだ。ただ、人件費が固定費化しており、いかにスリム化していくかが課題だ」

――支店でのノルマの廃止、国連責任銀行原則への賛同など、優等生的な取り組みを進めているが、収益に影響はないのか。

「収益に対するこだわりは、非常に強く持っている。だからこそ次期中計でも底上げを目指す。ただ、顧客に迷惑をかけたり、損させたりするのは本当の稼ぎ方ではない。正々堂々と稼がなければ会社として失格だ。決して相反するものではない。われわれの強みはこれからも生かしていく」

「社会への貢献など、企業としてどこに向かっているのか、企業が社会の中でどのような役割を果たしているのか、ということに対する関心が高まっている。そこに積極的にコミットすることによって、企業としての価値をさらに高めていく」

――フィンテック企業の台頭で銀行の価値が問われている。

「確かに将来は、いわゆる銀行法で規定されるような銀行ではなくなってくるのではないかと思う。今のかたちの銀行が本当に不要なのであれば、別に銀行である必要はない。ただ、経済価値の保管や移転、経済価値のタイムラグを埋めるなどの銀行が果たしている基本的な機能は必ず必要だ。今のままではその機能を果たせないということであれば、機能を果たせるように変わっていけばいい」

「今、レガシー(負の遺産)を変革して、いろいろなビジネスモデルを生み出さなければいけない時期にある。その方法やスピードによって、企業の価値が変わってくる。これは本当に面白い。若い人に是非その面白さを味わってもらいたい」

布施太郎、梅川崇 編集:田巻一彦

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