May 23, 2019 / 11:00 AM / 3 months ago

経営幹部候補は多数いる、経営統合の議題出ず=井原・日産取締役

[横浜市 23日 ロイター] - 日産自動車(7201.T)の取締役候補を検討した「暫定指名・報酬諮問委員会」の委員長、井原慶子・社外取締役が23日、ロイターとのインタビューに応じ、西川広人最高経営責任者(CEO)の続投理由について、西川氏が業績を回復させた後に後継者へ引き継いだ方が経営の継続性があると判断したと述べたうえで、社内には将来のCEOや経営幹部となり得る人材が「想像以上にたくさんいる」と語った。

 5月23日、日産自動車の取締役候補を検討した「暫定指名・報酬諮問委員会」の委員長、井原慶子・社外取締役が23日、ロイターとのインタビューに応じ、西川広人最高経営責任者(CEO)の続投理由について、西川氏が業績を回復させた後に後継者へ引き継いだ方が経営の継続性があると判断したと述べたうえで、社内には将来のCEOや経営幹部となり得る人材が「想像以上にたくさんいる」と語った。4月撮影(2019年 ロイター/David W Cerny)

また、仏ルノー(RENA.PA)やフランス政府が要求している経営統合は今のところ議題になっていないと明らかにした。

主なやりとりは以下の通り。

――西川氏には不正の看過や業績悪化など責任を問う声もある中、なぜCEO続投を判断したのか。

「日産の喫緊の課題は事業のリカバリー(回復)とアライアンス強化、日産の成長ポテンシャル(潜在能力)をどう引き出すか。(西川氏が)リカバリーさせ、経営を安定させるところまで持っていったところで(後継者に)橋渡ししていただいた方が恐らく経営の継続性があるとの結論に至った。『指名委員会等設置会社』という機関設計の変更がある中、形だけではなく、(業績回復を)軌道に乗せることが今、最重要と考えた」

――西川CEOに代わるトップ人材がすぐ見つからず、消極的な選択だったのか。

「(西川CEO続投という結論は)かなり前向きな選択だ。ほかに候補がいないからではとよく耳にしたので、私たちが決定するというより、経営幹部、社員、投資家、株主がどう考えているかを反映するという意味で、実際に何十人にもヒアリングした。その結果、西川氏以外にも(トップ候補になり得る方は)本当にたくさんいた」

「社外取締役3人が別々に多くの日産幹部と面談させていただいた。その結果、3人ともまったく同意見で、次期CEOを含む経営幹部候補となり得る人はたくさんいた。数十人はいる」

――ルノー側から統合に反対する西川CEO続投に反対はなかったのか。

「取締役会では西川CEO続投の件も含めて取締役候補などすべての人事、リカバリーに専念し、この布陣でいくこと(全体)について(ルノーの会長、ジャンドミニク・)スナールさんは『サポートする』とおっしゃった」

――取締役候補の人選は日産とルノーとのアライアンス強化をどの程度考慮したのか。

「(日産とルノー)2社の人数的なバランスは考えていない。(どちらの会社から)何人いた方が良いという議論ではなく、アライアンスを強化するにはどなたにどのように入っていただくか(を考慮した)。ただ、それだけを考えて選定したわけではない。今回のガバナンス(企業統治)改善の観点から経営の執行と監督をきちんと分離するということがまず重要だ」

――取締役候補の1人である永井素夫氏は2014年から日産の監査役を務める。西川CEOと同様、不正を看過したという意見も聞かれるが、なぜ選ばれたのか。異論は出なかったか。

「そういった声もあったので検討した。最終的には機関投資家と経営者の立場であるインターナショナル・アドバイザーの意見を聞いた。彼らからは(永井氏が)数年、日産の監査を見てきた人物であり、今回の問題が起こった経緯や問題点、改善点、反省点をよく理解されているという意味で『非常に良い選択だ』との言葉をいただいた」。

――取締役候補の人選で特にこだわった観点は。

「多様性だ。年齢、性別もあるが、一番の多様性はどんな経験と知見を持たれた方なのかということ。法律家ばかり、経営者ばかりではなく、多様なバックグラウンドの方に集結していただき、いろんな意見の中でガバナンスを効かせていくのが良いと思う。多様なバックグラウンドというところが一番(こだわった)」

「日産は電気自動車(EV)「リーフ」をはじめ、長年のEV開発や販売などCASE(コネクテッド、自動化、シェアリング、電動化)における世界のトップランナーだ。事業のリカバリーとともにアライアンス強化によって日産が成長・発展し、次世代の自動車社会で貢献できるように経営課題と成長機会に呼応した人選をした」

――フランス政府やルノーが経営統合を強く求める報道が相次いでいる。プレッシャーになっているか。

「ガバナンス改善に日々かなり忙しい。(経営統合の)議論を後回しにしているということではない。メディアではいろいろ噂はあると思うが、オフィシャルに議題にしたいと言ってきた方がいない」

「私たちはプレッシャーを感じる間もなく、毎日(過ごしてきた)。選定が今終わり、暇かと思われるかもしれないが、全然そんなことはない。このあと『コーポレートガバナンス・ガイドライン』を制定しないといけない。ガバナンス改善が最優先だ」

白木真紀、田実直美 編集:山川薫

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