April 10, 2019 / 4:13 AM / 2 months ago

5G出遅れ感じず、運用面でトップ目指す=佐藤総務副大臣

[東京 10日 ロイター] - 佐藤ゆかり総務副大臣はロイターのインタビューで、来年から本格サービスが始まる第5世代(5G)携帯電話サービスについて、少子高齢化など日本が抱えているさまざまな課題を解決する技術だとし、普及に期待感を示した。

Hanging cubes display 5G logo at the Mobile World Congress in Barcelona, Spain, February 26, 2019. REUTERS/Sergio Perez - RC17703354B0

総務省の電波監理審議会は10日、NTTドコモ(9437.T)、KDDI(au)(9433.T)、ソフトバンク(9434.T)、楽天モバイルに5Gに必要な電波の割り当てを認める答申をまとめたが、米国と韓国はすでにサービスを始めており、日本は出遅れているとの指摘もある。

これについて佐藤副大臣は、開始時期よりも5Gサービスを受けられるネットワークの整備がより重要だとして「出遅れとは感じていない」と強調。「運用面で世界トップを目指していく」と語った。

インタビューの詳細は以下の通り。

──5Gで日本はどう変わるのか。米韓はすでにスタートしており、出遅れているとの指摘もある。

「5Gは4G、LTEと比べると、100倍の通信速度や超低遅延などの特徴があり、これまで技術的にできなかった世の中を実現できる。日本社会に大革命を起こす技術であり、大変期待している」

「具体的には自動運転や遠隔医療、ドローン操作、遠隔教育などで利用できるほか、高齢者の見守りサービスなどにも活用できる。日本が抱えている少子高齢化のさまざまな問題を解決する技術として、課題先進国として運用面で世界トップを目指していく」

「出遅れとは特に感じていない。本質的な問題として、周波数を割り当てた後に5Gのスピードと容量をきちんと伝送できるネットワークが整っているかどうかの方が大事だ。そこに着目すれば、日本に優位性がある」

──携帯電話業界は、寡占状況の中で課題も多い。

「ICT(情報通信技術)は経済活動から言えば、水やガス、電気などと並ぶものだ。それぐらいなくてはならないものなので、低料金でユニバーサルに提供するというのは大原則だと思う。そうした中で今回、通信料金と端末料金の完全分離を義務化するための電気通信事業法改正案を国会に提出した」

「通信は通信で競争して、より良いサービス、より良い料金を提供する。一方、端末は5G対応の1台20万円もするようなものから、高齢者に優しいシンプルなモデルまで、消費者のニーズに合ったものをそれなりの価格で提供するのが本筋で、端末同士の競争も促したい」

「端末に関しては、今年9月から中古端末にもSIMロック解除を導入する。比較的新品に近い中古端末が出回るようになれば、新品と中古端末との競争も始まるので、相当、価格弾力性が上がってくるのではないか」

──端末購入補助がなくなることで、端末の実質購入価格が上昇するという批判もある。

「端末価格が上がるような政策を目指しているわけではない。消費者の選択肢が増える、適正な価格で端末を選べるようになることが大事だ。ハイエンドが欲しい消費者はハイエンドの端末を見比べて選択できる、高齢者向けのシンプルな端末が欲しいなら、シンプルな端末を見比べて選択できる、それぞれのカテゴリーで競争を促すことが極めて大事」

──大手携帯電話会社の通信料金が安くなると、仮想移動体通信事業者(MVNO)が苦しくなるのではないか。

「同じ通信料金になるということは想定していない。大手通信事業者は今後5Gの設備投資もしていかなければならず、そのコスト回収もある。競争する中でも、これ以上は下げられないというラインはやはりある。一方、MVNOのビジネスモデルは根本的に違う。その意味で、同じ価格帯で競合することはそもそも想定していない。住み分けは可能だ」

──5Gを普及させるために何が必要か。

「利用者が速やかにマーケットに入ってきて、5Gの利用率が上がることが収益性の観点から重要だが、そこで1つの鍵を握るのが、ローカル5Gをどれだけ速やかに展開できるかという点だ」

「例えば過疎地や山間地で人は住んでいないが、誘致した工場があるという地域もある。そういう地域ではこれからIoTなど電波需要が非常に出てくる。全体の5Gの割り当てが済んだら、ローカル5Gの参入を促していく」

──携帯電話では外国人の契約円滑化も進めている。

「これからG20やオリンピック・パラリンピック、2025年には大阪万博もある。外国人の出入りが多くなる中で、受け入れ態勢をしっかり整備する必要がある。第1弾は携帯電話契約・利用の円滑化だが、第2弾は多言語対応、第3弾はデジタルサイネージを活用した災害情報等の提供の促進について検討する。第2弾、第3弾は同時進行しており、夏ごろには発表したい」

*インタビューは9日に行いました。

*写真を差し替えて再送します。

志田義寧 編集:田巻一彦

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