April 6, 2018 / 1:01 AM / 6 months ago

訂正:企業との対話活動、集団的エンゲージメントが課題=大久保・信託協会長

[東京 6日 ロイター] - 信託協会の大久保哲夫会長(三井住友トラスト・ホールディングス(8309.T)社長)は、ロイターとのインタビューで、日本版スティワードシップ・コードが求めている投資家と企業との対話活動(エンゲージメント)について、今後は機関投資家が共同で行う「集団的エンゲージメント」が重要になるとの考えを示した。

大久保氏は、今年4月4日(訂正)に信託協会会長に就任した。

主なやり取りは以下の通り。

――機関投資家として企業とのエンゲージメントの課題は何と考えているか。

「エンゲージメント活動は、個別企業と機関投資家の間で相当に進んできた。機関投資家サイドもセクションも増強し、企業に熱心に働き掛けてきた。議決権行使結果の開示効果も出てきて、企業からも対話しておきたいという環境ができつつある」

「運用の世界は、グローバルにアクティブ運用よりもパッシブ運用が盛んになっている。パッシブ運用の先でもエンゲージメントの取り組みをするため、三井住友信託では東証1部上場企業の時価総額の9割くらいはカバーしようとしていて、現在8割超までカバーしつつある。それとともに、集団的エンゲージメントの活動も開始したところだ。この集団的エンゲージメントも軌道に乗ってくると、日本のエンゲージメント活動は大きく進むと思う」

――インデックス連動のパッシブ運用において、エンゲージメントする意義はあるのか。

「確かに議論があるところだが、パッシブ運用の比率が増えており、パッシブを除いたエンゲージメントで、果たしてどれだけの企業数がカバーできるのかということになりかねない。スチュワードシップ・コードによって企業の長期的成長を促す動きの中で、全体の目的が達成されなくなってしまう。パッシブ運用の先でもしっかりやっていかなければならない」

「今後は、集団的エンゲージメントが重要な手段になっていくと思う。まだ、そこの枠組みはスタートしたばかりなので、今後、参加する機関投資家が広がっていき、レベルも上がっていくと、パッシブ運用では集団的エンゲージメントを活用していくことになるかもしれない」

――企業側の対応はどうか。

「投資家と企業両サイドの意識は、それなりに高まっている。企業サイドでは、大企業は機関投資家からのアプローチも多く、対応が進んでいるが、中堅企業クラスまで浸透しているかどうかは測りかねている。もちろん、力のある企業もあるが、全体としてエンゲージメントを深めるためにはもう一段の工夫していかないといけないだろう」

――三井住友トラストとして、運用資産残高(AUM)100兆円を目指している。

「100兆円のAUMでグローバルにトップ20に入るか入らないかだ。グローバルに通用するAUMにしないといけない。さらにパッシブ運用、インデックス運用の比率が大きくなっており、ボリュームをしっかり持って経営基盤を作り、そこに得意なアクティブ運用を乗せていこうという経営戦略だ」

「(AUM拡大のために)買収戦略は常に考えているし、選択肢もあるが、現在は欧米の会社の値段が高い。業務提携や資本提携、マイナー出資などいろいろな手立てを組み合わせて拡大していくことも考える。われわれが持っていない運用力や顧客を持っている欧米の会社を考えている」

*本文2段落目の大久保氏の就任日を「4月1日」から「4月4日」に訂正します。

布施太郎 編集:田巻一彦

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