[ドバイ 23日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は23日、訪問先のイランでロウハニ大統領と会談した。原子力分野や「一帯一路(新シルクロード構想)」などで協力を強化することで合意した。
中国とイランは17の合意文書に署名した。ロウハニ大統領は習主席と行った記者会見で、「イランと中国は向こう10年間に貿易額を6000億ドルに拡大することで合意した」と述べた。現在の貿易額から10倍以上の拡大となる。大統領は、戦略的関係の構築で合意したと明らかにした。
習主席はイランの最高指導者ハメネイ師とも会談。ハメネイ師は「(中国のような)独立した国家との関係を強化したい」と表明し、「イランは西側諸国を信頼したことはない」と述べた。イランに対する制裁下でも続いた中国との協力を忘れることはないとした。
ハメネイ師はまた、イランのエネルギー政策は海外の影響を受けないことから、エネルギー分野では同国は域内で最も信頼できると述べた。
新華社によると、習主席は「中国とイランの友好関係は国際情勢の変化の中でも続いてきた」と指摘した。
欧州外交評議会のポリシーフェロー、Ellie Geranmayeh氏は「中国はエネルギー輸入の面で現在でもイランに大きく依存している。また、ロシアは中東の安全保障をめぐる新たな構想でイランを必要としている」との見解を示した。
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