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仏トタルとイラク、大型プロジェクトの条件交渉さらに遅延

 2月3日、フランスの石油・天然ガス大手トタルエナジーズとイラク政府は、270億ドル規模のエネルギープロジェクト契約について条件面で折り合いがついておらず、合意にはなお時間を要する見通しだ。写真はトタルのロゴ。フランスのドンジュで1月撮影(2023年 ロイター/Stephane Mahe)

[ドバイ/ロンドン 2日 ロイター] - フランスの石油・天然ガス大手トタルエナジーズとイラク政府は、270億ドル規模のエネルギープロジェクト契約について条件面で折り合いがついておらず、合意にはなお時間を要する見通しだ。

プロジェクトは、トタルがイラク南部で25年にわたり石油、ガス、代替エネルギー施設を建設するもので、2021年に調印した。イラク筋4人によると、交渉が難航しているためトタルは外国人スタッフにイラクから引き揚げるよう求め、現地従業員にも在宅勤務を命じた。

関係筋3人によると、主な争点は出資比率で、イラク側が出資比率40%を要求しているのに対し、トタル側も過半数権益の保有を求めている。

イラク石油省の報道官は「出資比率を含むいくつかの障害」に関し、全方面が合意できる解決策を求めて対話を進めており、交渉にあと数カ月を要する可能性があるとした。

イラクではここ数年、エクソンモービルやシェル、BPなどの石油メジャーが事業を縮小している。同国にとってトタルのプロジェクトの遅れは、この流れを覆す努力に水を差すことになる。

中東での存在感強化を目指すフランス側にとっても痛手だ。

イラクのスダニ新首相は先週フランスを訪問し、両国は戦略パートナーシップ協定に調印。スダニ氏はトタルのプヤンヌ最高経営責任者(CEO)とも会談したが、イラクのプロジェクト出資比率を巡って対立したと関係筋の1人は話している。

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