February 4, 2015 / 1:27 AM / 5 years ago

パイロット殺害映像でヨルダンは「報復」宣言、死刑囚を処刑

[アンマン/東京 4日 ロイター] - 過激派「イスラム国」は3日、拘束しているヨルダン軍パイロット、ムアズ・カサスベ氏と見られる人物を焼死させる映像を公開した。これを受けて、ヨルダン軍は「大規模な」報復をする考えを示した。

 2月3日、「イスラム国」が殺害映像を公開したことを受け、ヨルダン軍は報復する考えを示した。写真はヨルダン人パイロットとみられる人物。撮影日時・場所不明(2015年 ロイター/Social media via Reuters TV)

映像では、オレンジ色の服を着せられたカサスベ氏とみられる人物が黒い檻の中に立っており、生きたまま焼かれる様子が映し出されている。カサスベ氏は空爆作戦中の墜落で昨年12月以降、イスラム国に拘束されていた。

軍報道官は、テレビ放送された声明で、軍パイロットの死亡を確認した上で、「報復は、ヨルダンを襲った惨事ほど大規模なものになるだろう」と述べた。

カサスベ氏の親族がロイターに対し明らかにしたところによると、ヨルダン軍のトップは、同氏が殺害されたと家族に伝えた。ヨルダン国営テレビによると、政府はイスラム国がパイロットを1月3日に殺害していたことを確認したという。

パイロットの殺害映像を受けて、ヨルダンの治安当局者は4日、イスラム国から人質と交換に釈放を求められていたイラク人女性、サジダ・リシャウィ死刑囚の刑を執行したと発表した。

イスラム国は当初、殺害された後藤健二さんとリシャウィ死刑囚との身柄交換を要求。ヨルダン政府はその後、リシャウィ死刑囚の釈放の条件として、イスラム国に拘束されていたヨルダン人パイロットの解放を求め交渉していた。

<米大統領、有志連合の結束強調>

オバマ米大統領は3日、殺害映像の信ぴょう性が確認されれば、イスラム国の「凶暴さと野蛮」を改めて示すものとの見方を示した。大統領は「いかなるイデオロギーで活動していようとも、破たんしている」と指摘。映像で有志連合の決意は強まるとした。関係者によれば、大統領は同日、訪米しているヨルダンのアブドラ国王が帰国する前に急きょ会談の場を設けたという。

米ホワイトハウスのアーネスト報道官は、米情報当局は公開された映像の信ぴょう性の確認や、撮影日時の特定を急いでいることを明らかにした。

安倍晋三首相は4日午前の衆議院予算委員会で、ヨルダン軍のパイロットがイスラム国によって殺害されていたことを強く非難するとともに、テロに屈しない方針を改めて訴えた。

安倍首相は「言語道断であり、大きな憤りを覚える」と発言。「日本はヨルダンとともにある。ヨルダン政府、国民に心から連帯の意を表したい」と語った。さらに、「テロに屈しないというヨルダン国民の意思に敬意を表したい。日本もテロに屈することはない」と述べた。

山谷えり子国家公安委員長は、同委員会でテロ防止に向けた警察の対応を問われ、イスラム国の「日本国内での活動実態に重大な関心を持ち、さまざまな手法で関連情報を収集、分析している」と述べた。その上で、「(イスラム国)関係者と連絡を取っていると称する人や、ネット上で(イスラム国)支持を表明している人がいることを承知している」と語った。

また、国連の潘基文(バン・キムン)事務総長も3日、恐ろしい仕業だとイスラム国を糾弾。

「国連事務局は、人命に対し何の敬意も持たないテロリスト集団『イスラム国』によるカサスベ氏の殺害を非難する」との声明を発表した。さらに「各国政府に対し、人権尊重の範囲内で、テロの惨劇や過激思想と戦うためのさらなる尽力を求める」と述べた。

*見出しを修正しました。

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