[エルサレム 3日 ロイター] - イスラエル中銀は3日の金融政策委員会で、政策金利を2.0%から0.75%ポイント引き上げ2.75%とすることを決定した。インフレ抑制に向け2会合連続で0.75%ポイントの利上げに踏み切った。
利上げは5会合連続で、政策金利は2012年1月以来の高水準となった。イスラエル中銀は新型コロナウイルス流行を受けて0.15%ポイントの利下げを実施し政策金利を過去最低の0.1%とした後は、15会合連続で金利を据え置いていたが、今年4月に利上げに転じた。
ヤロン中銀総裁は、インフレ率を年間1─3%の目標圏内に収束させるために、利上げを前倒しで行っていると説明した。
イスラエルの年間インフレ率は、7月に14年ぶりの高水準となる5.2%を記録。8月も4.6%と高止まりしている。11月1日に選挙を控える中、国民の間では生活費高騰に対する不満が広がっている。
総裁は記者団に「利上げの影響が出るまで時間がかかることは承知している」とした上で、「われわれはインフレ率を目標圏内に戻すことを決意しており、きょう取った措置はそれを裏付けるものだ」と述べた。
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