[エルサレム 14日 ロイター] - 13日に発足したイスラエル新政権は、ユダヤ人民族主義者が15日にエルサレム旧市街で予定している行進を巡り、早くもパレスチナとの緊張の高まりに直面している。
イスラエル国会は13日、右派政党「ヤミナ」のベネット党首が率いる連立政権を承認し、歴代最長の12年続いたネタニヤフ政権に終止符が打たれた。ただ、投票は賛成60、反対59の僅差で、ネタニヤフ氏は「下野する宿命なら、政権を打倒できるまで堂々とそうする」と述べ、「人々が考えるより早く」その時が来ると、早期の政権復帰に意欲を示した。
新政権はユダヤ人民族主義者の行進を承認するかの判断に迫られているが、パレスチナ自治政府のシュタイエ首相は「行進はわれわれの民族に対する挑発であり、われわれのエルサレムと聖地に対する攻撃だ」と強調。
パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスも、イスラエル軍との停戦から1カ月も経たないうちに行進が実行されれば再び敵対行為が行われる可能性があると警告した。
一方、行進ルートを変更したり中止したりすれば、イスラエル政府がエルサレムでのイベントに対する拒否権をハマスに与えていると野党勢力から非難される可能性があるという。
イスラエル警察は14日にも政府高官に行進ルートの提案を行う予定。
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