November 14, 2018 / 8:42 AM / a month ago

伊が欧州委に予算案再提出、成長率や赤字の見通し変更せず

[ブリュッセル 14日 ロイター] - イタリア政府は、欧州委員会に新たな2019年予算案を提出した。経済成長率や財政赤字の見通しは、欧州委が前回拒否した予算案から変更しなかった。ただ、公的債務が減少するとの見通しを盛り込んだ。

 11月14日、イタリア政府は、欧州委員会に新たな2019年予算案を提出した。経済成長率や財政赤字の見通しは、欧州委が前回拒否した予算案から変更しなかった。写真はローマで10月撮影(2018年 ロイター/Alessandro Bianchi)

2019年、2020年、2021年の経済成長見通しは、前回の予算案と同じ。2019年の財政赤字見通しも国内総生産(GDP)比2.4%と、前回から変更はなかった。

ただ、新たな予算案では、GDPの1%に相当する民営化収入が見込まれるとし、公的債務が減少するとの見通しを示した。

欧州委はイタリアが予算の修正に応じない場合、制裁に向けた手続きの開始も辞さない考えを示していた。

公的債務の予想は、2019年がGDP比129.2%、2020年が127.3%、2021年が126.0%。2018年の予想は130.9%。

欧州委は2018年のイタリアの公的債務をGDP比131.1%と見込んでおり、2020年までこの水準から大きく変動しないと予想している。

2019年の構造的赤字については、GDP比で0.8%引き上げる計画を据え置いた。欧州連合(EU)の規定では、同赤字の削減が求められており、今後もイタリアと欧州委の対立は続くとみられる。

2019年、2020年、2021年の経済成長見通しは1.5%、1.6%、1.4%。欧州委と国際通貨基金(IMF)は非現実的なほど高水準の見通しだと指摘している。

欧州委は2019年のイタリアの経済成長率を1.2%と予想。IMFは1.0%と予想している。

欧州委は、予想を下回る経済成長と利払い負担の増加によって、2019年の財政赤字がGDP比2.9%、2020年が同3.1%になると予測している。

モルガン・スタンレーのエコノミスト、ダニエル・アントヌッチ氏は「イタリア政府は今回、民営化計画を拡充し、支出のオーバーシュート抑制へのコミットメントを示す一方で、赤字目標は変えなかった。欧州委は制裁に向けた手続きを勧告することになるだろう」としている。

成長率については「われわれは政府予想よりも弱気だ」と述べた。

アントヌッチ氏は「われわれはより弱い成長と、向こう3年間でGDPの約2.5%というより大きな赤字を予想している。政府債務が2019─21年に減少する可能性は低い」とした上で、「財政による成長刺激は消費には一定の恩恵になるだろう。しかし、公的財政が改善するほどの大きな恩恵は見込めない」との見方を示した。

*内容を追加しました。

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