May 27, 2018 / 10:35 PM / a month ago

イタリアで再選挙の可能性、大統領が経済相候補を拒否 組閣断念

[ローマ 28日 ロイター] - イタリアのマッタレッラ大統領は27日、ユーロ懐疑派エコノミストであるパオロ・サボーナ氏(81)の経済相起用を拒否した。これを受け、イタリア新首相に指名されたジュセッペ・コンテ氏は組閣を断念。再選挙実施の可能性が出てきた。

5月27日、イタリアのマッタレッラ大統領(写真)は、ユーロ懐疑派エコノミストであるサボーナ氏の経済相起用を拒否。これを受け、再選挙実施の可能性が出てきた。(2018年 ロイター/Alessandro Bianchi)

3月4日の総選挙を受けて新政権発足を目指していた大衆迎合主義(ポピュリズム)政党「五つ星運動」と極右「同盟」の両党首は、大統領が権力を乱用し、欧州列強の命令下で仕事をしていると非難した。

五つ星運動のディ・マイオ党首は大統領弾劾を議会に要求。同盟のサルビーニ書記長は解散総選挙が実施されなければ大規模な抗議運動を実行するとした。

サルビーニ氏は記者団に対し「ドイツ、フランス、欧州連合(EU)の承諾が得られなければ、イタリアでは政権が樹立できない。狂気であり、私はこの国に民主主義を取り戻したいのでイタリア国民にわれわれから離れないよう求める」と述べた。

<大統領、ユーロ圏離脱を懸念>

マッタレッラ大統領はテレビ演説で、サボーナ氏を除く全ての閣僚候補については受け入れたと表明。経済相については「イタリアのユーロ圏離脱を引き起こしかねない路線の支持者とみなされていない権威ある政治家」の起用を求めたことを明らかにした。

また「われわれの立場を巡る不透明感が国内外の投資家らを警戒させている」と指摘。「ユーロのメンバーシップは基本的な選択だ。それを議論したいならば真剣に行うべきだ」と付け加えた。

先週の金融市場では、新政権が歳出拡大を推し進め、債務のさらなる膨張につながるとの懸念からイタリア国債が圧迫された。

大統領の判断を受けて、ユーロは堅調。対円EURJPY=では0.6%上昇した。

大統領は国に損害を与える可能性のある閣僚候補を阻止する権限が自身にはあると主張。五つ星運動と同盟がその他の経済相候補を立てることを拒否したと付け加えた。

<9月か10月に再選挙か>

大統領は演説の直後に国際通貨基金(IMF)元高官のカルロ・コッタレッリ氏を28日午前の会議に招集した。選挙を経ていない実務者内閣を率いるよう要請する可能性がある。

コッタレッリ氏率いる実務者内閣が実現すれば、金融市場を落ち着かせる可能性はあるものの、国会議員の過半はそうした政権を支持しないとしており、短命に終わる可能性が高い。

議会の支持を得られなければ、9月か10月に行われる可能性が最も高いとみられる再選挙までの選挙管理内閣となる。

イタリアでこのような再選挙が必要となれば戦後初めてとなる。

<同盟書記長、大統領弾劾には態度示さず>

早急な選挙を求める同盟のサルビーニ書記長はフェイスブックで「これは選挙ではなく、イタリアを支持するのか、もしくはわれわれを卑屈な奴隷状態にしたい外部勢力に付くのかを選ぶ国民投票だ」と指摘。一方、五つ星運動などが求める大統領弾劾を支持するかどうかについては言及しなかった。

五つ星運動のディ・マイオ党首は憲法90条に基づく弾劾を要求。同条では、議会は議員の単純過半数の同意があれば大統領の罷免を求めることができる。その後は憲法裁判所が罷免の是非を判断する。

*内容を追加しました。

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