[ローマ 29日 ロイター] - イタリアのコンテ首相はトリア経済・財務相に対し、銀行支援が必要になった場合の対応策を準備するよう要請した。政府関係筋が29日、ロイターに対し明らかにした。
イタリアの銀行は総額3750億ユーロ(4260億ドル)のイタリア国債を保有。予算案を巡る懸念で国債利回りが大きく上昇したことで痛手を受けている。
関係筋によると、連立政権の一角を構成する「五つ星運動」は経営難に陥った銀行の資本増強に公的資金を投入することには反対しているが、「銀行合併の支援に向けた保証の提供」は否定していない。ただ現時点では政府がどのような保証の提供を検討しており、こうした措置が欧州連合(EU)規則に則したものになるのかについては明らかになっていない。
欧州当局は11月2日に銀行ストレステスト(健全性審査)の結果を発表。イタリアではウニクレディト(CRDI.MI)、インテーザ・サンパオロ(ISP.MI)、UBIバンカ(UBI.MI)、バンコBPM(BAMI.MI)などが対象となっている。
トリア経済・財務相はイタリアの銀行の財務状態は堅固で、大部分がストレステストに合格できるとの見通しを表明。銀行が問題に直面すれば政府は介入するとしたが、詳細については明らかにしなかった。