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緩和弱める局面でない、人手不足は成長制約にならず=岩田日銀副総裁
2017年6月22日 / 03:47 / 5ヶ月後

緩和弱める局面でない、人手不足は成長制約にならず=岩田日銀副総裁

[青森市 22日 ロイター] - 日銀の岩田規久男日銀副総裁は22日、青森市内で講演し、米国が利上げ局面に入る中でも、日本が利上げによって金融緩和度合いを減じていく局面ではまったくないと語った。

 6月22日、日銀の岩田規久男日銀副総裁は、米国が利上げ局面に入る中でも、日本が利上げによって金融緩和度合いを減じていく局面ではまったくないと語った。日銀本店、16日撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

また、企業の人手不足感の強まりは、日本経済の成長の足かせにはならない、との認識を示した。

岩田副総裁は、米国が利上げ局面に入るなど世界的な低金利環境に変化がみられる中、日本でも金利を上げていくべきとの声に対し、実質金利の比較を示して反論した。

名目金利は短期、長期ともに米国の方が高いものの、日本の予想物価上昇率が米国よりも低いため、「実質長期金利では日本の方が低い一方、実質短期金利では日本の方が高くなっている」と説明。

日本は物価2%目標まで「なお距離がある」とし、「米国と比べて大きいとまではいえない金融緩和度合いを、金利の引き上げによって自ら減じていく局面ではまったくない」と語った

そのうえで予想物価上昇率が2%程度で安定している米国は、「名目金利を日本のようにマイナスにまで引き下げなくても金融緩和効果を得られる」と述べ、予想物価上昇率を「2%にアンカーし、実質金利の引き下げ余地を十分に確保する」ことの重要性を強調。

今後も物価2%目標の早期実現に向けて「低水準の名目金利を起点として、実質金利を引き下げる金融緩和を粘り強く続けることが必要」と述べた。

<物価は緩慢>

副総裁は物価の現状について「企業収益が過去最高水準にあり、労働市場が完全雇用に近いといえる状況のわりには、物価上昇率の高まりが緩慢であることは認めざるを得ない」とし、予想物価上昇率の動向にも「不確実性があり、留意してみていく必要がある」との認識を示した。

もっとも、先行きは「労働需給の引き締まりがさらに進み、賃金への上昇圧力が一段と高まっていく」ことなどを挙げ、物価は目標の2%に向けて「徐々に上昇率を高めていく」と自信を示した。

労働需給の引き締まりとともに人手不足も深刻化しているが、人手不足は経済成長の足かせにはならないとし、「むしろ省人化投資などが次第に増加することで、労働生産性を向上させ、わが国経済の一段の成長を促していく要因になる」と語った。

伊藤純夫

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