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アングル:新日銀委員の桜井氏、黒田総裁に援軍 就任会見に注目
2016年3月22日 / 08:26 / 2年前

アングル:新日銀委員の桜井氏、黒田総裁に援軍 就任会見に注目

[東京 22日 ロイター] - 日銀審議委員候補のサクライ・アソシエイト国際金融研究センター代表・桜井真氏(69)の就任に関し、衆院は22日の本会議で同意した。23日には参院でも可決される見通し。同氏はかねてから黒田東彦総裁率いる日銀の金融政策に肯定的で、マイナス金利も導入し大胆な金融緩和を進める黒田東彦総裁にとって援軍になるとみられている。

 3月22日、日銀審議委員候補のサクライ・アソシエイト国際金融研究センター代表・桜井真氏(69)の就任に関し、衆院は本会議で同意した。写真は都内で2012年9月撮影(2016年 ロイター/Yuriko Nakao)

桜井氏は日本輸出入銀行(現国際協力銀行)の出身で、旧大蔵省、旧経済企画庁などでも研究員を務めた。日銀内での知名度はそれほど高くないが、同氏を知る複数の政府筋らによると、投資家などに向けて経済・市場分析のレポートなどを提供しており「経済の将来予測に対する信頼性は高い」(官邸筋)という。アジア経済に詳しいとの評もある。

金融政策に対する考えについては「(首相周辺が)リフレ派を中心に人選を進めていた」(同)とされており、積極的な金融緩和で経済を刺激して緩やかなインフレに導くことを目指すリフレ派の考えに近いとみられる。

安倍晋三首相の経済ブレーンである本田悦朗・現駐スイス大使兼内閣官房参与は9日、ロイターとのインタビューで、桜井氏との親交を認めたうえで「非常に強い信念の持ち主で非常に安心して見ていられる、立派な人」とし、「量的拡大、マイナス金利を含めて、金融緩和によってデフレから脱却していくという原則は、非常に強い信念を持っている」と評価。

そのうえで日銀政策委員会のメンバーになった場合の同氏の判断について「具体的な政策についてどう反応するかは分からない」としながらも「黒田総裁にとって強力なサポーターになる」との見方を示した。

3月末で任期満了を迎える白井さゆり審議委員は、1月の日銀金融政策決定会合で決定したマイナス金利付き量的・質的金融緩和(QQE)の採決で、「資産買い入れの限界と誤解される恐れがあるほか、複雑な仕組みが混乱を招く恐れがある」として反対票を投じた。結果は9人の政策委員のうち4人が反対に回り、1票差の決定だった。

足元の消費者物価(生鮮食品除く、コアCPI)がゼロ%近辺で低迷を続ける中、日銀が目指す2%の物価安定目標の実現は、依然として視界不良が続く。日銀が次回4月末の決定会合で議論する新たな「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、世界経済減速の強まりや不安定な市場動向などを背景に、物価2%の到達時期の見通しが、現行の2017年度前半ごろから、さらに先送りされるとの見方も市場ではくすぶる。

難しい経済・物価情勢の中で、4月末の会合で初めて議論に参加する桜井氏が、金融政策運営についてどのような判断を下すのか。順調に行けば4月1日にも行われる予定の就任記者会見で、同氏がどのような政策スタンスを示すのか、その発言内容に注目が集まる。

伊藤純夫 編集:田巻一彦

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