[東京 17日 ロイター] - 神田真人財務官は17日、米中堅銀2行の経営破綻などを踏まえ、「様々なリスクがあることを念頭に置き、日銀をはじめ、各国当局とも連携しつつ内外の経済、金融市場の動向や日本経済への影響について強い警戒心をもって注視していく」との考えを述べた。財務省、金融庁、日銀との3者会合後、財務省内で記者団に語った。
神田財務官は「財務省、金融庁、日銀との間で最近の市場動向などについて意見交換を行った」と語った。
その上で「世界経済はロシアによる戦争のさらなる激化、高いインフレ率の予想以上の持続をはじめ、様々なリスクに直面している」と言及。「欧米の一部金融機関の問題を背景に、金融市場では、リスク回避的な動きもみられている」と述べた。
神田財務官はまた「政府、日銀が切れ目なく緊密な連携を図り、対応に万全を期すことが重要」とし、「今後とも日銀と緊密に連携しつつ、内外の経済・金融市場の動向をしっかりと注視していく」と語った。
日本の金融機関については「総じて充実した流動性や資本を有しており、金融システムは総体として安定している」とした。
主要7カ国(G7)との連携に関しては、「金融市場の安定性について日頃から議論をしており、今回の一連のことについて既に何度も議論をしている」と明らかにした。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」