February 17, 2020 / 8:24 AM / 2 months ago

訂正:コラム:日本経済は新型肺炎でさらに苦境に、企業は資金活用を

[香港 17日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 日本経済は新型コロナウイルス感染症の拡大に対処し得る免疫システムを持っていないようだ。2019年10─12月期の日本の実質国内総生産(GDP)は前期比マイナス1.6%、年率換算でマイナス6.3%となった。これはウイルス感染拡大の影響を受ける前の数字だ。

 2月17日、日本経済は新型コロナウイルス感染症の拡大に対処し得る免疫システムを持っていないようだ。写真は14日、都内で撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

金融政策は引き伸ばされすぎており、円は脆弱で需要は低迷している。長期の下降局面を避けるには、創造力と勇敢さが必要になるだろう。

今回のGDP速報値は台風襲来や消費増税前に増えた駆け込み消費の反動減が響いた。速報値はしばしば大幅に改定されるとはいえ、その他の指標も同様に懸念材料だ。消費は前期比で約3%減となり、さらに悪いことに企業の設備投資もマイナス3.7%だった。感染被害が拡大する中、消費や企業活動のセンチメントは一段と深刻な打撃を受ける恐れがある。

昨年12月、日本政府の当局者は1200億ドル規模の景気刺激策を表明したが、それが景気の先行きへの信頼感を大幅に高めた様子は今のところ見えない。

ロイターは同月、この刺激策によって、政府による財政支出に加え、民間部門などからさらに1100億ドルの支出が期待できると伝えた。しかし、その見通しは、今では楽観的に思える。今年夏の東京五輪もウイルス流行の影響を受ける可能性がある。

消費増税分の2%を元に戻せば助けになるかもしれないが、パニックのシグナルを送ることにもなりかねない。日銀は自らの役割としてすでに指標金利をマイナス圏に引き下げている。黒田東彦日銀総裁は債券購入に手を加え、円安で輸出業者を保護しようとする可能性がある。

しかし、積極的な金融緩和は年金を脅かし、銀行を痛めつけ、政府債務をさらに拡大させる。そうなれば最終的に、増加する退職者を支える日本政府の能力を抑えることになりかねない。

GDPの落ち込みを抑えるには財政支援がカギとなる。だが、サプライチェーンが引き続き混乱し、消費者が長期にわたって外出を控えるならば、民間部門が出動して経済を支援すべきだ。残念ながら、多くの保守的な企業経営者は依然として、マイナス金利が適用されない低金利の預金口座に資本をため込んでいる。

財務省(訂正)のデータによると、昨年9月末時点で、非金融企業は1兆8000億ドルの現金・預金を含め、7兆ドルの流動資産を抱えている。こうしマネーはより良い目的に使うことができるだろう。

しかし、預金口座に資金をとどめておけば、銀行は手数料をかけざるを得ず、さらには課税されるという事態にもつながりかねない。これはリセッション(景気後退)よりもさらに好まれない状況かもしれない。

*原文の訂正により9段落目の「経済産業省」を「財務省」に訂正します。

●背景となるニュース

*内閣府が17日発表した2019年10─12月期国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP)は前期比マイナス1.6%、年率換算でマイナス6.3%となった。5四半期ぶりのマイナス成長となり、減少幅は2014年4─6月期以来の大きさとなった。[nL4N2AH02X]

*台風や消費増税による駆け込み反動減、米中摩擦による不透明感などから、消費、設備投資もマイナスとなるなど、内需が総崩れ。外需も寄与度はプラスとはいえ、輸出の落ち込みより内需停滞による輸入の減少が上回った結果であり、内容は悪い。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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