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交易損失が過去最大に、7―9月期年率19.7兆円 所得の海外流出に拍車

 内閣府によると、2022年7―9月期の交易損失は年率換算で19兆7284億円と、比較可能な1994年以降で最大の損失額となった。 写真は2012年12月、都内の港湾施設で撮影(2022年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 15日 ロイター] - 内閣府によると、2022年7―9月期の交易損失は年率換算で19兆7284億円と、比較可能な1994年以降で最大の損失額だった。交易利得の悪化は7四半期連続で、所得の海外流出に拍車がかかる現状が浮き彫りとなった。

実質国内総生産(GDP)に交易損失を加味した国内総所得(GDI)は前期比年率3.9%減となり、マイナス幅はGDP以上に広がった。

内閣府が発表した22年7―9月期の実質GDP1次速報は、年率換算で1.2%のマイナス成長だった。

交易条件の悪化は海外への所得流出を通じ、家計と企業の負担増に直結する。ニッセイ基礎研究所によると7四半期で交易利得が25兆円悪化しており、「実質購買力の低下がGDPの下押し要因となるリスクがある」(同研究所の斎藤太郎・経済調査部長)とされる。

政府は、世界的な景気下振れリスクに備える狙いで財政支出39.0兆円、事業規模71.6兆円の総合経済対策を決定。実質GDPの押し上げ効果を4.6%程度と想定しているが、期待通りの効果を得られるかも危うい。

第一生命経済研究所の星野卓也主任エコノミストは「予算額自体は大規模だが需要喚起につながるのは一部に限られ、GDPの押し上げ効果としては1.2%程度にとどまる」とし、「富の流出が続けば財政支出のGDPへの波及効果も薄れる可能性がある」と話している。

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