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日欧EPA大枠合意、首相「国内対策を指示」 関税下げに企業期待
2017年7月6日 / 11:23 / 4ヶ月後

日欧EPA大枠合意、首相「国内対策を指示」 関税下げに企業期待

[ブリュッセル/東京 6日 ロイター] - 安倍晋三首相は6日、ブリュッセルで欧州連合(EU)のトゥスク大統領、ユンケル欧州委員長と共同記者会見を開き、経済連携協定(EPA)交渉が大枠合意に至ったと正式表明した。首相は合意を踏まえ、「できる限りの総合的な対策を実施する。国内体制の整備や対策の策定について、石原伸晃担当相に対して指示を出す」と語った。

 7月6日、安倍晋三首相(写真中央)は、ブリュッセルで欧州連合(EU)のトゥスク大統領(左)、ユンケル欧州委員長(右)と共同記者会見を開き、経済連携協定(EPA)交渉が大枠合意に至ったことを正式に表明した(2017年 ロイター/Francois Walschaerts)

首相はまた、保護主義的な動きが見られる中で「日欧が自由貿易の旗を高く掲げる意志を示すことができたのは誇るべき成果だ」と強調。世界最大級の先進経済圏の誕生を高く評価した。

<消費拡大に追い風>

今回の大枠合意を受け、ワインやチーズなどの輸入品にかかる関税引き下げの恩恵を受ける国内流通企業や輸入品の取り扱い企業は消費拡大に期待感を高めている。

イオン(8267.T)傘下のイオンリテール、岡崎双一社長は「日欧EPAの対象となっているのは、われわれの強化品目。ワインは非常に追い風になる。積極的なセールを仕掛けたい」と述べた。

キリンホールディングス(2503.T)傘下のワイン事業会社メルシャンの代野照幸社長も「関税が撤廃になることで、日本のワイン市場全体について、広がる可能性があるのは好ましい」と評価する。同時に「日本ワインについては、関税が即時撤廃となったことで中小ワイナリーへの影響は懸念されるが、引き続き畑の拡大や日本ワインならではの繊細で洗練された味わいの高品質なワインを造り、国内外へ情報発信し評価を高めることで、日本ワインの普及を目指していく」と語った。

<自動車分野は影響軽微>

乗用車の関税が協定発効から7年後に撤廃される自動車業界では、日本自動車工業会の西川廣人会長(日産自動車(7201.T)社長)がEU市場での公平な競争環境が確保されることを「大いに歓迎する」などとするコメントを発表。「本協定を活かし、お客様のニーズに合った商品を幅広く提供する」としている。

ただ、専門家の間では「影響は軽微」との見方が多い。SBI証券の遠藤功治アナリストは「ポジティブではあるが、影響はきわめて限定的」と指摘。「すでにEUからゼロ関税を勝ち取っている韓国勢には対抗できるかもしれないが、一般的に日本車が欧州で買われていない理由は価格でないことが多く、関税分を値下げしたとしても、いきなり日本車の需要が大きく増えるとは思わない」と分析する。

マッコーリー証券(東京)のアナリスト、ジャネット・ルイス氏は「欧州は成長市場ではないため、日本車メーカーが突然『欧州に攻勢をかけたい』ということにはならないだろう」と予測。メーカー各社の拡販努力は中国やインド、ASEAN(東南アジア諸国連合)など成長が期待される市場にとどまるだろう」との見方を示した。

梅川崇、白木真紀、清水律子 取材協力:田実直美

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